テーマ:洋楽(3285)
カテゴリ:洋ロック・ポップス
ジョンのソロ最大のヒット曲 ジョン・レノン(John Lennon)が射殺されたのは1980年12月8日のことだった。そこから時系列に少しさかのぼってみると、その前月の11月17日には“主夫業”による活動休止から5年ぶりの復帰作となるアルバム『ダブル・ファンタジー』(ジョン・レノン&ヨーコ・オノ名義)が発売されている。さらにさかのぼると、同アルバムに先だって10月末にリリースされていたのが、この先行シングル「スターティング・オーバー」であった。 このシングル曲および続くアルバム本体のリリースからほどなくしてジョンの悲劇的な死が訪れたこともあいまって、この曲は特大のヒットを記録した。英米のチャートはもちろんのことカナダやオーストラリアでも1位を記録。とくにイギリスでは、ビートルズ解散後のジョンのシングルとしては初のNo.1ヒットであった。 この曲について、ジョン自身は、“50年代のロックンロールを80年代風のアプローチにしたもの”と述べている。確かにリズム部分は“古き良き時代”のロックンロールを踏襲している(しかもそうした“古き良きR&R”へのジョンの愛着は75年のアルバム『ロックン・ロール』でかつて示されていた)。けれども、出来上がったサウンドはまったく古臭さがなく、80年代というロック音楽の歴史的には新しい時代の到来に見合ったものといっていいように思う。 この曲の詞の内容は割とシンプルで、二人の愛をはぐくんでやり直していこうというもの。曲名「スターティング・オーバー」にある“start(ing) over”というのが“再び最初からやる”、“出直す”という意味である。ちなみに、原題としては、カッコつきで“(Just Like)”というのが加えられているが、これは、“Starting Over”の題目で発表しようとしていたところ、同名の別の曲が既にその時期に発表されており、異同を示すべく付け加えられた結果らしい。愛をテーマにした曲ながら、今の時期、東北さらには日本全体の再出発・再帰とダブりながら筆者の耳には響いてくる。勝手な聴き手の思い入れと言われればそれまでだけれど、そう思えるのは、この曲を含むアルバム『ダブル・ファンタジー』自体が全体としては前向きで明るいトーンであることも影響しているのかもしれない。 余談ながら、このシングル「スターティング・オーバー」のジャケット写真は、収録アルバム『ダブル・ファンタジー』と共通のショットで、日本人写真家である篠山紀信が撮ったもの。 [収録アルバム] John Lennon & Yoko Ono / Double Fantasy (1980年) その他ジョン・レノンのベスト盤類にも収録。 下記ランキング(3サイト)に参加しています。 お時間の許す方は、“ぽちっと”クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓ ↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011年05月30日 19時21分55秒
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