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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2012年06月13日
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稀代のメロディメイカー、ジェフ・リンの本領発揮作


 洋楽(ロック・ポップス)の世界でメロディメイカーと言えば、誰を思い浮かべるだろうか。筆者は、トッド・ラングレンもしくはジェフ・リン、この二人が史上最強のメロディメイカーと言えるんじゃないかと思っている。

 そのジェフ・リン率いるグループで、1970~80年代に人気を博したのが、E.L.O.ことエレクトリック・ライト・オーケストラ(Electric Light Orchestra)である。E.L.O.がレコード・デビューしたのは1971年。当初はストリングスを加え、クラシック的な要素を取り入れたユニークさが特徴であったが、70年代後半以降はシンセを多用した楽曲アレンジを得意とし、人気を博した。当初はロイ・ウッドとジェフ・リンの、いわば双頭体制であったが、ロイ・ウッドの脱退(1972年)の後は、ジェフ・リンが中心となり、ビートルズ的なポップな要素が次第に増していった。

 この経緯でジェフ・リン中心のバンドになっていた点は、賛否両論あるかもしれないが、ある意味において成功だったように思う。その“ある意味”というのは、何よりも、冒頭に述べたジェフ・リンのメロディメイカーとしての素質が開花し、聴衆に受け入れられたことにある。

 そもそもE.L.O.の起こりは、ポップ音楽の中にアンサンブルを持ち込むという実験的プロジェクトだった。クラシックよりからアプローチしようとしたロイ・ウッドとロック側から他ジャンルを取り込もうとしたジェフ・リン。どちらがよいかはともかく、クラシカルな味わいを消化しきったロック/ポップ音楽としてのE.L.O.のスタイルがいよいよ確立されてきたのが、1976年のこのアルバムの頃だった。そして、その完成度は翌年の『アウト・オブ・ザ・ブルー』、79年の『ディスカヴァリー』へとさらに精度を上げていくことになる(『ディスカヴァリー』以降は、楽器編成上の変容を遂げるが、これはまた別の機会に触れたい)。

 ともあれ、本作はE.L.O.の勢いを決定づけるヒットとなった。アルバム自体は全米5位、全英6位を記録し、彼らにおって初のプラチナ盤となった。収録曲からは、4曲がシングル発売された。アルバム・リリース直後に6.「オーロラの救世主(Livin’ Thing)」、翌77年になってから、3.「哀愁のロッカリア」、8.「ドゥ・ヤ」、2.「テレフォン・ライン」がシングル・カットされた。うち6.(全米13位、全英4位)と2.(全米7位、全英8位)が目立ったセールスを記録した。

 聴きどころは、全体通じてのジェフ・リンのポップ・センス/メロディメイカーとしての本領発揮という点だが、曲単位での個人的好みを挙げると、何よりもシングルヒットの2.「テレフォン・ライン」。ただし、一本調子のアルバムではないので、しっとり目の2.がアルバム全体のトーンというわけではない。他のシングルを引き合いに出すと、3.「哀愁のロッカリア」や8.「ドゥ・ヤ」のように勢いのいい曲もあれば、6.「オーロラの救世主」のように、ジェフ・リンらしさ全開の中庸なノリのポップ曲も含まれている。曲調にヴァラエティを持たせながら、全体のセンスは統一されているとでも言えばいいだろうか。

 ところで、アルバム邦題の『オーロラの救世主』は収録曲6.の邦題(「オーロラの救世主、原題:Livin’ Thing」)から採られたもの。対して本来のアルバムタイトル『A New World Record』は、邦題と原語では食い違って、収録曲4.の副題(「ミッション、原題:Mission(A New World Record)」)である。そして、この“ア・ニュー・ワールド・レコード”というのは、録音当時オリンピックが開催されていた(1976年はモントリオール五輪)ためとも言われる。後年、ジェフ・リン本人の言葉によれば、“各曲が浮かび始め、しかもそのほとんどはあっという間に自分の中ででき上がっていった”と述べていることからして、次々に曲作りが進んだという点でも“世界新記録”の気分だったのかもしれない。

 ちなみに、2006年の再リリース(筆者所有はそれ以前の盤なので未聴、下記商品リンクはこの再リリース盤)では、2.「テレフォン・ライン」の別ヴァージョンやインストヴァージョンなどを含め、6曲(うち4曲はそれまで未発表の蔵出し音源)が追加収録されている。



[収録曲]

1. Tightrope
2. Telephone Line
3. Rockaria
4. Mission (A New World Record)
5. So Fine
6. Livin' Thing
7. Above The Clouds
8. Do Ya
9. Shangri-La

1976年リリース。




 
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Last updated  2012年06月13日 07時35分44秒
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