テーマ:Jazz(1961)
カテゴリ:ジャズ
強烈な個性で主張する女性ピアニストの代表盤 男性・女性とか白人・黒人とか、そういうレッテルで評価するのがいいとは思わない。だけれども、このドロシー・ドネガン(Dorothy Donegan)なんかを聴いていると、“これだから女流ピアニストはたまらない!”なんて思わず口走りたくなってしまう。似たようなパターンとしては、ユタ・ヒップ(参考過去記事)なんかもそうなんだけれど、女性ピアニストには何とも独自の世界を見事に発露する人がいるという印象に、結果落ち着いてしまう部分がある。 さて、このドロシー・ドネガンという人は、1922年シカゴ生まれで、1942年に初レコーディング。アート・テイタムの教えを受け、1996年にはようやく初来日しているものの、その2年後の98年に亡くなっている。そんな彼女の代表作とされるのが本盤『セプテンバー・ソング(September Song)』である。 正直、この盤を初めて聴いた時、筆者は吹っ飛ばされた(笑)。押しが強く、個性があるピアノ、というのが最初の印象だった。何度聴いてもこの評価は変わらない。日本における(しかも日本人が愛してやまない)ピアノ・トリオの評価は、しばしば“リリシズム”とか、“音の間”を大事にするような風潮に流れがちだけれど、ドロシーのピアノはどちらかというとその真逆の路線を行っていると言ってもよいかもしれない。すなわち、“これでもか”と言わんばかりに次々とたたみかけてくるスタイル。この強烈な個性がなぜか筆者のツボにははまってしまうのである。 彼女は、ライヴの際には歌も歌ったり、踊りながらピアノを弾いたりという、アクション系(というのだろうか…?)のアーティストだった。スタジオ録音である本盤の演奏は、そうした奇抜な行為はさすがにないけれども、このピアノ演奏だけでも十分に奇抜と言えるかもしれない。そのピアノははじけるように、かつ流れるように個性を主張しているように感じられる。 単なる“美しいピアノ演奏”に飽きて、何か個性的なものを欲する方には、ぜひこういうのを聴いていただきたい、と言いたくなるような印象的1枚である。 [収録曲] 1. I Can't Give You Anything But Love 2. September Song 3. Up a Lazy River 4. Happiness is a Thing Called Joe 5. St. Louis Blues 6. Love for Sale 7. Tenderly - Stella by Starlight 8. Lullaby of Birdland 9. Dancing on the Ceiling 10. I Get a Kick Out of You [パーソネル、録音] Dorothy Donegan (p),不明 (b),不明 (ds) 1955年録音。 【送料無料】JAZZ名盤 BEST & MORE 999 第4期::セプテンバー・ソング [ ドロシー・ドネガン ] 下記のブログランキングに参加しています。応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013年11月30日 23時53分53秒
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