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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2014年06月04日
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テーマ:洋楽(3321)

妻の死の悲痛とアーティストとしての前進


 ジャクソン・ブラウン(Jackson Browne)は1948年生まれの米国のシンガーソングライター。生まれはドイツだが、3歳でアメリカに移住し、西海岸で活動を展開していった。シンガー・ソングライターという括りが確立されていなかった時代に、それを作り上げていった人物の一人である。例えば浜田省吾や尾崎豊がそうであるように、日本の男性シンガーソングライターの中にもその影響をまともに受けたと思しき人が多い。

 本盤『プリテンダー(The Pretender)』はジャクソン・ブラウンにとって4枚目のアルバムで、1976年にリリースされた。制作途中で妻フィリスの自殺という事件があり、アルバム全体の物憂げな重さは、この出来事が影を落としているためとされる。したがって、本盤の特徴がこの重さあるいは暗さにあるというのは、半面では確かにその通りである。

 その一方で、暗い陰や重さだけがこの盤の特徴ではない。本作では、ブラウン本人のほかにジョン・ランドウがプロデュースに参加している。このことによるアルバムの音作りの変化も本盤の残り半分の特徴と言えるだろう。このランドウという人は、この前年(1975年)にB・スプリングスティーンの出世作『明日なき暴走』を手掛けた人物である。さらに付け加えれば、ランドウは、その後、1992年までB・スプリングスティーンのプロデュースに携わり続けることになり、ある意味では、アメリカン・ロックの音づくりに多大な影響を与えたとも言われる。

 そうした彼がプロデューサーに加わったことで、ジャクソン・ブラウンの作りたかった音楽の方向性はこの時点でかなり明確化された。言い換えると、シンガーソングライターとしての独自ジャンルを確立していく中で、70年代のロックサウンド全般とどう向き合うかはブラウンにとって重要な課題だったに違いない。ランドウの参画により、本作の音は、聴衆にわかりやすい形でロックサウンドへの姿勢が示された点でも明快だった。

 そのようなわけで、本盤は絶妙なバランスの上に成り立っているのだと思う。全体の暗い方にふったトーン(作者・アーティストとしてのジャクソン・ブラウン)と、音作りの面での明確さ(プロデューサー、ジョン・ランドウ色)。この絶妙のバランスがあってこその『プリテンダー』なのだという気がする。そして、彼の活躍は次作の、名盤としてよくその名が挙げられる『孤独のランナー』へと続いていくことになる。




[収録曲]

1. The Fuse
2. Your Bright Baby Blues
3. Linda Paloma
4. Here Come Those Tears Again
5. The Only Child
6. Daddy's Tune
7. Sleep's Dark and Silent Gate
8. The Pretender

1976年リリース。






 
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Last updated  2014年06月06日 05時53分49秒
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