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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2016年12月04日
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テーマ:洋楽(3297)
これぞトッドの代表作にして最高作(後編)


前編からの続き)

 さて、トッド・ラングレン(Todd Rundgren)の『サムシング/エニシング?(ハロー・イッツ・ミー)』の内容をLP時代の区分(A~D面)に分けて見ていきたい。

 A面(CD1枚目の1.~6.)は、彼自身が“ヒット曲集”と呼ぶほどに華麗なポップ・チューンが目白押しになっている。オープニングの1.「アイ・ソー・ザ・ライト(瞳の中の愛)」、2.「イット・ウドゥント・ハヴ・メイド・エニィ・ディファレンス(所詮は同じこと)」、4.「コールド・モーニング・ライト(冷たい朝の光)」がお気に入り。B面(1枚目7.~13.)は全体の中では少し影が薄い気はするが、9.「ザ・ナイト・ザ・カルーセル・バーント・ダウン」や10.「セイヴィング・グレイス」あたりに見られる完成度は尋常ではなく、彼の一人演奏・多重録音の真骨頂が発揮されている。続くC面(2枚目1.~5.)は、1枚目の派手さに欠けるものの、トッド・ラングレンの核はまさにこういう部分にあるのだろうと思える内容である。精神を集中して1.「ブラック・マリア」を5~6回聴いてみれば、その完成度に圧倒される。ちなみに、個人的な楽曲の好みでは2.「ワン・モア・デイ」と4.「トーチ・ソング」がお気に入り。

 でもって、D面(2枚目6.~12.)であるが、前編でも書いたように他のミュージシャンを迎えてのスタジオでの録音で、一人で制作したC面までとは作風はともかく、演奏の雰囲気はまったく異なる(とはいえ、知名度という点では9.「ハロー・イッツ・ミー」が名曲として知られる)。ただ、共通点は明白にあるというのが個人的な意見である。一人で多重録音をしようが、他のミュージシャンと一発録りをしようが、以下のいずれかに該当している。目指す完成度に向けた緊張感がみなぎっているか、それが感じられない場合でも見事な完成度が成し遂げられているのである。トッド・ラングレンがやるからリスナーは気づきづらいのだと思う。他の凡庸な(失礼!)アーティストがこれを成し遂げるのは並大抵ではないレベルで、結果として出来上がった作品を聴くと“さりげなく”そうなってしまっているのである。そうした意味では、聴けば聴くほどトッドの偉大さがわかる1枚でもあるのだと思うし、流行り廃りがあっても、このアルバムは永遠に聴き継がれていくべきマスターピースということになるだろうと思う。

 何だか話がとりとめもない感じになってきたが、結論としては、聴いて馴染みがよい音楽であるというだけでなく、繰り返し聴いてその精緻さに驚かされるというのが本盤の特徴であると言えるように思う。“音の魔術師”などとよく言われるけれど、トッド・ラングレンのその“魔術的な音”というのは、繰り返し聴かないと本質がわからないものなのかもしれない。筆者自身も相応な回数繰り返し聴いているけれど、いまだに聴くたびに改めて感心させられる。何回聴けば本質がわかるのかわからないという完成度の、本盤のようなアルバムは、人生の中で滅多にお目にかかれるものではないのだろう。


[収録曲]

Disc 1
1. I Saw the Light
2. It Wouldn't Have Made Any Difference
3. Wolfman Jack
4. Cold Morning Light
5. It Takes Two to Tango (This Is for the Girls)
6. Sweeter Memories
7. Intro
8. Breathless
9. The Night the Carousel Burned Down
10. Saving Grace
11. Marlene
12. Song of the Viking
13. I Went to the Mirror

Disc 2
1. Black Maria
2. One More Day (No Word)
3. Couldn't I Just Tell You
4. Torch Song
5. Little Red Lights
6. Overture–My Roots: Money (That's What I Want)/Messin' With The Kid
7. Dust in the Wind
8. Piss Aaron
9. Hello It's Me
10. Some Folks Is Even Whiter Than Me
11. You Left Me Sore
12. Slut

1972年リリース。




 ​
FOREVER YOUNG::ハロー・イッツ・ミー(サムシング/エニシング?) [ トッド・ラングレン ]




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