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2009年01月13日
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カテゴリ:政治問題
 去年の今頃の話だが、茨城県つくばみらい市でDV防止講演会が一部の市民団体の妨害で中止されるという事件があった。そのときの「しんぶん赤旗」日曜版は、次のように報道した;


 茨城県つくばみらい市で1月20日に予定されていた市主催のDV(ドメスティックバイオレンス=配偶者からの暴力)防止講演会が、「DV防止法は家族を破壊する」などと主張する団体の抗議を受けて、突然中止されました。市は「混乱を避けるための苦渋の選択だった」と説明。講演会の再実施を求める声が広がっています。      平川由美記者

 つくばみらい市は男女共同参画事業の一環として、講演会「自分だけガマンすればいいの? DV被害実態の理解と支援の実際」を予定していました。講師は東京フェミニストセラビィセンターの平川和子所長(内閣府専門調査会委員)。心に傷を負った女性や子どものケアを長年続けながら、DV被害女性のための緊急介入と自立支援の活動を行ってきました。

 平川さんが市から講師を依頼されたのは昨年10月。以来、市と共同作業で準備を進めてきました。市は女性市民の10%以上が「殴るけるなどの身体的暴力を受けたことがある」と回答した調査結果を提示。DV防止の取り姐みが急務であることを確認し合いました。

 ところが今年(引用者注:2008年のこと)に入って「DV防止法犠牲家族支援の会」「主権回復を目指す会」などが講演会の中止を市に要請。中止しない場合は反対意見を述べる時間を設けるよう求めました。市は、DVを犯罪とする法のもとでの啓発事業である講演会に、DVを肯定する意見のための時間を設けることはできないとして拒否。

 これを不服として両団体の会員数人が1月16日早朝、市役所内に拡声器を持って押しかけ、職員に対するひぼう中傷をまくし立て、講演会の中止を詰め寄り、当日には街宣活動を行うと予告。市は参加者に危険が及ぶことを恐れ、やむなく中止を決めました。

 平川さんは言います。

 「これは講演会主催者と私に対する暴力であり、参加市民に対する暴力です。暴力で言論を封殺する団体に憤りを感じるとともに、市側の安易な決断と危機管理のなさが残念でなりません。DVという暴力を防止する責務を担う自治体が、少数の暴力に属するようでは、DV被害者や子どもの安全をどうやって確保していけるのでしょうか」

 折しも今年1月11日に改正DV防止法が施行されたばかり。これまで都道府県のみに義務づけられていたDV防止と被害者支援に関する基本計画の策定が、市町村の努力義務となり、つくばみらい市でも施策をより充実させていこうとする矢先でした。

よい家族とは

 DV問題に取り棍んできた鈴木隆文弁護士は、「DV防止法は、国運の女性差別撤廃条約や女性に対する暴力撤廃宣言など、国際的な男女平等の流れと連動してつくられたもの」と指摘します。

 「DV防止法に反対する団体は『夫の暴力を理由にした離婚は家族を破壊する』と主張していますが、女性の犠牲の上に成り立つ家族って何ですか? 家族の出発点は安全と安心です。よい家族とは、笑顔があふれる家族ではないでしょうか。そんな家族を築くためにこそ、DVについての十分な啓発が必要なのです」

 一方、つくばみらい市と同じく平川さんの講演会を1月27日に予定していた新潟県長岡市は、「DV防止法犠牲家族支援の会」などの抗議を受けながらも、予定通り開催しました。

 主催の長岡市教育委員会によると、「家族の中の暴力を見聞きして傷ついた子どもの心の回復のために何ができるのか、実践に基づいたお話でした。120人が参加し、質疑応答もなごやかに進みました」。

『焦る』改憲派

 福島大学の中里見博准教授(憲法学)は、「今回の事件によって、他の自治体などがDV根絶のための啓発活動を自主規制するようなことがあっては絶対にならない」と強調します。

 「家庭という密室で起きるDVはずっと見過ごされ、深刻化してきました。しかし被害女性と支援者の長い間の運動が実って『DVは重大な人権侵害であり、犯罪である』と法的に位置付けられたのです。社会がDV防止の活動をタブーにしてしまったら、この問題をまた密室の中に封じ込めてしまうことになります」

 今回のDV防止法への攻撃は、性教育や夫婦別姓、日本軍「慰安婦」問題などへの一連の攻撃と軌を一にしている点でも、重大な事件です。中里見准教授は「憲法9条改悪とつながっている。男女平等家族では、国のためにたたかう男性もそれを支える女性も育たないという焦りがあるのではないか」と分析します。

 今月1日つくばみらい市に対して、講演会中止に抗議し、再実施を求める2600人分の署名が提出されました。市は「再実施は未定。検討していきたい」と話しています。


2008年2月17日 「しんぶん赤旗」日曜版 9ページ「DV講演会中止なぜ-つくばみらい市」から引用

 男女共同参画とかDV防止法とか、こういうものに反対する人たちの考えは理解が困難である。ここに引用した記事にあるとおり、中里見准教授の分析があたっているのかどうか、大変興味深い。
 昔、電力会社が事業を開始するに当たって、街路に電柱を立てて電線を引く計画を発表したとき、新しいことに保守的な人たちは「そんなものを作ったら、山のタヌキが電線を伝って里に下りてきて畑を荒らすことになる」と言って反対したそうだが、引用した記事のDV講演会を中止させた人たちも、そういうレベルの人たちなのかもしれない。










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最終更新日  2009年01月13日 22時13分20秒
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