左利きプロジェクト。
施術におけるスキルの幅を広げようと,あるいはまた,利き手である右の肩の根深いコリを撲滅しようとはじめたひとりプロジェクト。なかなか奥が深いことに手を出したなぁと我ながら思う今日この頃。。。-----細かいことから始めたらきっと“イラッ”ときて続かなくなるに違いないという目測で,最初はほんの些細な・・・ドアをくぐるときの半身を右側ではなく左側で作るとか,服を着替えるのに先に左から袖に手を通すとか,全身の向きを普通とは逆にすることから始めてみたりして。でも,たったそれだけなのに,“意識が左に向く=右から完全に意識が外れる”がために,右側からスゥーっと緊張が抜ける瞬間があって,しばしば面倒くさいと思ってしまうこのプロジェクトを続行するモチベーションが維持されてきました。-----始めた当初は,“大まかな動きから細かな動きに絞られていく”ことを想定していたのだけれど,意外にそれだけではない推移があって面白い。だいたい,右手と左手と一緒に使っていれば左手がうまく使えないっていう実感はほとんどない。一緒だと同じように動いているわけで。それが単独で動けとなるとなかなか難しい。両方の手を同時に外側から内側へ円を描くといったことも,同時ならたやすいのに左手だけだと円が欠けて描けてしまったり・・・。最初はそんな発見に驚き喜んだりして。-----第二の発見は,握力と実際に使える力は違うということ。例えばお風呂場で。洗面器でお湯をすくってかけ湯をするのだけれど,左手ではお湯を張った洗面器を持つことすら難しく,何度も堪えきれずこぼしてしまうことからスタートして。握力そのものはさほど大きな左右差があるわけではないはずなのに,実際の動きの中で左手の機能は本当に限られていて。荷物を持つだけなら気づかなかったことが動きを作り出すことによってわかり始めてきて。-----そして第の発見。利き手と添え手の関係性について。右手でかけ湯をするとき,例えば左肩にお湯をかけようとすると,肩の裏側までお湯に当てようと知らず肩をひねっていたりする。それが左手でかけ湯をするときには,添え手側である右肩はそんなふうに自然には動いてくれない!利き手だけでなく,添え手の動きもまた学んで得ていくのだなぁと気づいた瞬間でした。そんな感慨にふけりながら,いよいよ自分のオタクぶりを再認識(^^;)-----さすがに我に返って“なんでわざわざこんな面倒なことやってんだか・・・”と思ったことも数知れず。両利きでなければ仕事が出来ないわけではなく,手の左右差をカバーする方法はいくらでもある。とはいえ,毎日少し意識してその機会を作っているだけで,少しずつ左手が動くようになってきたのも事実。最初は撫でるようにおっかなびっくりやっていたお皿洗いも,汚れた部分を無意識に指先でごしごしとこすっていたり,微細な力加減も覚えつつある。今このブログを書くのにキーボードを叩いていてさえ,以前は無意識に・・・おそらく右手につられるように動いていたはずだった左手に,意識が向いてさえいて,右手が左手につられる感覚さえ持ち始めている。ただ続けてきただけなのに,知らないうちに出来ることが増えているってわれながらスゴイ。-----やらなければ動かなくて平気だったのに,やって,感覚が働き始めると欲が出てしまって。こうなったらやはり,左手でお箸を持ってお魚が食べれるようになりたい~o(*^^*)o-----まだまだ開発途中だけど,いまでも自信を持っていえること。身体は,意識を向ければ向けるだけ活性化する!もっと貪欲に身体を使おう。身体礼賛!