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カテゴリ:読書
よしもとばなな「ジュージュー」読み終えました。
【送料無料】ジュージュー 何かの書評で見かけて「変わったタイトルだなぁ」と気になり 読むことにしました。 よしもと ばなな の作品はデビュー作の「キッチン」しか 読んだことがありません。 もう20年以上前のことになるとは時の流れの早いこと。 お久しぶりです ばななさん。 お名前もいつの間にか全部ひらがなに変わっていたんですね。 さて「ジュージュー」。 まるで子供の絵本のような表紙だし ぱっと開いて見た時の、活字の密度の低さに (漢字が少ないのかなぁ、全体に白っぽく見えるの) ちょいと なめてかかりましたが、中身は結構ずっしり。 *** 主人公の美津子は、 両親が経営するステーキとハンバーグの店「ジュージュー」で 働いている。 ログハウス風の作りの店内に流れる音楽はカントリー・ウエスタン。 鉄板に載ったステーキやハンバーグがジュージュー音をたてながら 運ばれてくる。 コーヒーは薄め、マグカップに入っている… 1970年代、夢のアメリカを形にしたような店、ジュージュー。 マスター(美津子の父)はまさに職人で 常連さんの雰囲気を見て、微妙に焼き加減や味付けを変えている。 チェーン店には決してまねのできない、そんなお店ジュージューの 看板娘(?)だった母が亡くなり、元気をなくした父と美津子。 それでもジュージューがある下町の人たちとの触れ合いの中で 二人は立ち直り、また一歩足を踏み出していく… *** 私なりにまとめたあらすじには重たい部分を入れておりません。 目を見張るような大事件がおこるわけではありませんが うううむ、とうなるような出来事がいろいろ出てきます。 人間生きてりゃいろいろあるよね、というような。 それを よしもとばななは 淡々と書いています。 そこが良いな。 声高に訴えなくても、シンと心の中にしみ込んでくる感じが好き。 私も日常を慈しんで生きて行きたいなって思える。 しかし、ひとつだけ欲求不満が残ったのは 「幽霊のような夕子さん」の過去。 いったい、この人はどんな半生を送って来たの?!と 思うような人物なのですが、そこのところも淡々と… 「えええ、それだけ?もっと教えてよぅ!知りたいよぅ!」と その部分だけは地団太踏みそうでした。 まぁ、夕子さんのことを詳しく書いてしまうと 「ジュージュー」ではなくて 別の話になっちゃうかもね。 お勧め度は★★★☆☆ なぜ3つかというと、夕子さん以外のエピソードも もっと深く知りたくなってしまって 満足感が減ってしまったから。 すみません、わがままで。 ところでお店の名前の「ジュージュー」の由来。 美津子の亡くなった母親の愛読書(愛読漫画) 「地獄のサラミちゃん」からいただいた、とのこと。 「地獄のサラミちゃん」というのは実際にある漫画だそうで 作中でも何回か登場します。 サラミちゃんをよくご存じであれば小説「ジュージュー」を もっと楽しめるかもしれません。 それにしても「ジュージュー」のマスターが作るハンバーグは おいしそうだった。 おいしいハンバーグが食べたくなったよう! 今日の日記を気に入って下さったら ↓ポチっとクリックお願いします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.11.07 11:09:45
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