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魔術師に学ぶFXトレード
プロ化する外国為替市場への普遍的テクニック 中原駿 著 パンローリング 書名は嘘ではないがもっと広い内容を扱った本である。特にマネーマネジメントに関する章が素晴らしい。 マネーマネジメントは重要だ、ということはまるきりの初心者でなければみんな知っている。いわく一度にとるリスクは資産のn%以内に留めよう、とか、そういう話だ。 何を買うか、いつ買うか、という話に比べると、どうしても優先順位が低い話になりがちだ。「いい銘柄を信用全力買いして損切りしないで頑張った」とか「毎日資産を1%ずつ複利で回せば」という夢のある話のほうが「一度に取るリスクは資産のn%以内で」などという「しみったれた」計算よりアピールするのはしかたない。 本書は第5章で「資金管理の冒険」と題してリスクとポジションサイズの決定法について破産確率、ケリーの公式、その改良について触れている。FXトレーダーならずとも本章は眼を通す価値がある。まさに「冒険」について語っているのだ。 資金管理、マネーマネジメントについて、あえて一冊推すとすれば、それは本書である。オプティマルfについてのコラムでの「得意なマーケットに絞る」ことの理論的な背景は私には目から鱗であった。 資金管理に加えて、第2章「FXのトレンドフォロー戦術」でのタートルズについての言及、第6章「トレードの心得」でのトレード上達の過程の考察も興味深く読める。 タイトルにFXと入り、売買戦略の検証対象がFXであるため、FX以外の投資家、トレーダーが手に取っていないとしたら、それは本当に大きな損失だ。投資対象の違い、長期短期を問わず一読の価値はある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.04.14 19:18:18
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