今日の読書 別冊図書館戦争2/有川浩
やっと読みました、別冊図書館戦争の2冊目。別冊の1冊目と比べていろいろな意味で意表を突かれました。別冊の1冊目が郁と堂上教官のこっ恥ずかしすぎるベタ甘特集であったので、その流れでのベタ甘全開でくるのだろうと予測してしまっていたので。「もしもタイムマシンがあったら」「昔のはなしを聞かせて」「背中合わせの二人」の3篇となっています。「もしもタイムマシンがあったら」は元メディア良化委員であった緒形副隊長の話。図書館戦争の世界では敵といってもいい存在のメディア良化委員側の言い分であるとか、正当性であるとか、中にいる人についての描写は意図的に行われていないため、良化委員時代の個人の考え方が出てくる事そのものに驚きました。相容れないものとして図書隊に回ってきたわけですが、その理由やらないにやらは、別冊では恋愛絡みを前面に押し出してくるのは決まりなんだなと思いましたが。「昔のはなしを聴かせて」は堂上と小牧の若かりし頃の話。「背中合わせの二人」は柴崎と手塚のお話ですが、ベタ甘な展開ではなく、柴崎がストーカー被害にあうという事件がらみがメイン。ただし、それだけでは終わらないという感じでしょうか。図書館戦争のシリーズは面白いのですが、別冊の1冊目に比べると今後も続くのかどうかとなると、いろいろと展開が進んでしまったので難しいのかなと思ったり、まだ1組ベタ甘で作れる余地はあるなとか思っていたり。このシリーズを読むたびにおもしろいというだけではなく、言論の自由について考えた方がいいという気持ちになるんですよね、本読みとしては特に。 別冊図書館戦争(2)