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カテゴリ:列島紀行 京都
![]() 五山の送り火で有名な大文字山、その中腹にある火床へと登った。 銀閣寺の裏手にある登山口からほんの30分も歩けば、 木々をはらい山肌に造られた、送り火の薪を組むための火床に着く。 そこからは、平安に始まった古都の全貌が広がる。 この地は、千年以上にわたってこの国の政治や文化の中心となってきた。 いくつもの人生が交錯し、計り知れないほどのドラマがここにあった。 信長も秀吉も、竜馬も西郷も、みんな、ここにいた。 東ユーラシアに栄えた都市。 それは、この星に織り成す人間の舞台。 高いところから下を眺めるのが好きだ。 山だとか、高層ビルやドライブウェイの展望台だとか。 バイク旅をしていても、いったん道端にバイクを停めカメラを手に歩き出すと、 あそこに行けばここの景色もまた違って見えるんじゃないか、 あの上まで行けばまた違った景色があるんじゃないかと思って、 どんどん歩いてゆきたい衝動に駆られて困る。 上から見ると、そこがいったいどこなのかよく分かる。 自分が今までどこにいて、いったい何をしていたのか。 点が線となり、線が面となり、面が空間となるようにして、 世界のより多くのものが繋がってゆく。 そしていま俺は、この千年の古都にいる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.10.28 22:05:29
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