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《櫻井ジャーナル》

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2011.04.22
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 福島第一原発事故は綱渡りの状態が続いている。事故の悪化を防ぎ、終息へ向かわせるために現場で働いている人々の過酷な状況も断片的に伝えられている。そうした中、チェルノブイリ原発事故から25年目の4月26日を迎えようとしている。

 日本では政府や東京電力だけでなく、テレビや有力紙をはじめとする「有力マスコミ」に登場する学者たちは「安全」を宣伝しているが、こうした人々は別として、世界では政府も科学者も、福島原発の事故はスリーマイル島原発事故(1979年3月28日)を上回る深刻なものだと早い段階で認識していた。

 原子炉の数などから「潜在的」にはチェルノブイリ原発事故よりも危険な状態だと考える人も少なくなかった。そうしたひとりがニューヨーク市立大学で物理学を教え、メディアにもよく登場するミチオ・カク。福島原発の事故から1週間後の3月18日にCNNの番組に登場、「チェルノブイリ方式」を主張していた。つまり、空軍(航空自衛隊)を投入して「石棺」で封印することを考えろというのである。

 現在、日本では原子炉を冷却するために人海戦術で水を回しているようだが、その際に作業員は大量に被曝、まさに命を削りながらの仕事を続けている。月単位か年単位かわからないが、多くの作業員が必要になることは間違いない。そうした意味も含め、カク教授は軍隊(自衛隊)の投入を考えたようだ。

 チェルノブイリの場合、最も過酷な状況だった1986年から87年にかけて動員された人は約20万人、全体では約83万人に達すると言われている。これから日本はどのようにして作業を続けるのか、大きな問題になることは言うまでもない。

 ロシア科学アカデミー評議員のアレクセイ・V・ヤブロコフ氏たちのグループがまとめた報告書『チェルノブイリ:大災害の人や環境に対する重大な影響』では事故が原因で死んだり生まれられなかった人や胎児は98万人に達するとしているが、IPPNW(核戦争防止国際医師会議)のドイツ支部がまとめ、4月8日に公表された報告書でも事故の重大な影響が指摘されている。

 ガンだけでなく、様々な疾患が増加しているようだが、多くのガンは発症するまで20年から30年はかかるようなので、これから被害が顕在化してくる可能性がある。その影響はチェルノブイリ周辺だけにとどまらず、ヨーロッパ全域に及ぶ恐れもあるようだ。つまり、浜岡原発をはじめ、日本に乱立している原発がこれから大事故を起こさないとしても、現在、ヨーロッパが直面しているような事態が20年から30年後の日本にも訪れるということである。





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最終更新日  2011.04.22 15:07:05



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