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《櫻井ジャーナル》

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2012.01.31
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 シリアのバシャール・アル・アサド政権を倒すため、国連では決議草案が作成されているようだ。すでにシリアへは多くの勢力が国外から軍事介入を始めているわけで、決議が採択されれば反政府派が言うように、アサド大統領はリビアのムアンマル・アル・カダフィと同じ運命をたどる可能性がある。何しろ、反政府軍にはリビアでカダフィ体制を倒した武装集団が参加している。

 リビアでは、イギリス、フランス、アメリカと手を組み、地上戦を戦っていた主力はアル・カイダ系のリビア・イスラム戦闘団(LIFG)で、カダフィ体制が崩壊した後、一部がシリアへ入っている。昨年11月下旬の段階で、数週間もすればシリアで自分たちの軍事行動が目に見える形になるとリビアの武装集団は語っていた。つまり12月。この予言通りに12月上旬、シリアの都市ホムスで激しい戦闘が始まった

 軍事介入の全体像は不明だが、アサド体制に攻撃を仕掛けているSFA(シリア自由軍)はトルコ政府の庇護を受け、トルコの米空軍インシルリク基地で昨年の4月の終わりから5月の初め以来、アメリカ軍やNATO軍の訓練を受けている。

 また、湾岸の独裁産油国、中でもカタールとサウジアラビアはシリアの体制転覆に積極的な姿勢を見せてきた。カタールの首長サウジアラビアのサウド・アル・ファイサル外相は、シリアにアラブ諸国が軍隊を派遣するべきだと発言している。

 カタールはリビアで反政府軍に物資や資金を提供していただけでなく、数百名の戦闘員も派遣したことを同国のハマド・ビン・アリ・アル・アティヤ参謀長が認めている。リビアへ何らかの形で戦闘員を派遣したとしても驚きではない。

 シリアと同じように狙われている国がイラン。ホルムズ海峡にはアメリカの空母エイブラハム・リンカーンを中心とする艦隊、イギリスのフリゲート艦アーガイル、フランスのフリゲート艦ラ・モッテピケが配備され、オマーン湾にもアメリカの空母、カール・ビンソンとジョン・C・ステンニスがいる

 さらに、アメリカの原子力潜水艦アナポリスと駆逐艦モムセンがスエズ運河を通過して紅海へ入った。行き先は明らかにされていないが、ペルシャ湾へ向かうと見られている。上陸作戦に使われる揚陸艦ポンセは今のところバージニア州にいるようだが、5月にはホルムズ海峡へ派遣されると見られている。これだけ米英の軍艦が集結すると、偶発的に戦争が勃発する可能性も高まる。

 イラン国内では何年も前からCIAやモサドが反政府武装集団と手を組みながら工作を続けてきた。ここにきて、イスラエルのユバール・シュタイニッツ財務相はイランを完全に封鎖するべきだと主張、エフード・バラク国防相はイランをすぐにでも攻撃するべきだと叫んでいる。

 昨年から続く中東の動乱で、アメリカ、イギリス、フランス、イスラエル、サウジアラビアをはじめとする湾岸の独裁産油国、そしてアル・カイダの少なくとも一部が手を組んでいることが明確になった。ここで思い出されるのが2001年9月11日の出来事だ。





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最終更新日  2012.02.01 00:40:39



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