27425016 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

《櫻井ジャーナル》

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

サイド自由欄

バックナンバー

2012.03.27
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
 シリアの内乱で反政府軍のプロパガンダが明らかにされ始めた。NATO(アメリカ、イギリス、フランス、トルコなど)や湾岸の独裁産油国(サウジアラビアやカタール)がCNN(アメリカのニュース局)やアル・ジャジーラ(カタールの放送局)を使い、実施してきた宣伝の実態がインターネットで流れ始めたのである。

 例えば、2月14日にホムスのババ・アムルでパイプラインが爆破された際、CNNなど「西側」のメディアは事実に反する話、つまり政府軍を「悪玉」に仕立てるためのプロパガンダを実行した可能性が高い

 当初、CNNは反政府派のLCC(地域調整委員会)が語った話として、政府軍の航空機が爆撃したと伝えていた。が、後に事実でないことが判明する。放送で使われた映像の前の部分を見ると、航空機は映っていないのである。

 突然、煙が立ち上っていることから、何らかの破壊工作が地上で行われた可能性が高いと多くの人が考えているようだ。煙が立ち上るまで何時間もの間、カメラは一定の方向に向いていることに疑問を持つ人もいる。まるで、その方向で何かが起こることを予期していたかのように思えるからだ。

 この出来事を撮影したCNNのチームにはイギリスの元特殊部隊メンバーが含まれていたのだが、それだけでなく、ダニー・デイエムなる活動家も同行していた疑いが持たれている。この人物、多くの「西側メディア」が情報源にしていたシリア系イギリス人で、政府軍による「残虐行為」の「証人」として登場、外国勢力の介入を求める発言を続けてきた。

 ところが、最近になってダニーや彼の仲間が「攻撃」を演出する様子を映した映像が流出、「偽情報」を流していたことが判明し、CNNは赤っ恥をかくことになった。この話は本ブログでも伝えたとおりだ。

 実際、シリア領内には破壊工作のプロが入り込んでいる。トルコの米空軍インシルリク基地で反政府軍「FSA(シリア自由軍)」を訓練している米英仏の特殊部隊員やCIAの要員は別にしても、少なからぬ特殊部隊員が潜入している可能性が高い。例えば、イギリスとカタールの特殊部隊がシリア領内に入って活動しているという情報が流れ、フランスの将校がシリアで拘束されたという話も伝えられている。ウィキリークスが公表した民間情報会社「ストラトフォー」の電子メールによると、アメリカ、イギリス、フランス、ヨルダン、トルコが特殊部隊をシリアへ送り込んでいる疑いがあるようだ。

 こうした情報操作は東アジアでも行われている。言うまでもなく、中国や朝鮮を「悪玉」、アメリカを「正義の味方」として描いているのだ。

 この2カ国のほか、イラク、イラン、そしてロシアをアメリカ政府が先制攻撃のターゲットとして位置づけたのは2001年末のこと。ジョージ・W・ブッシュ大統領の時代だ。(ウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官によると、9/11から数週間後の時点で、イラク、シリア、レバノン、リビア、ソマリア、スーダン、そしてイランを攻撃予定国とするリストを国防長官に見せられたという。)

 この方針に基づき、2003年11月には「CONPLAN8022」を仕上げたのだが、それだけでなく、例えば、朝鮮の軍事施設700カ所を「ピンポイント」で攻撃するというOPLAN5026が2003年7月に作成されている。

 イラクはすでに攻撃済みであり、残るはロシア、東アジアの2カ国、そしてイランということになるが、2003年3月、イラクを先制攻撃した際にブッシュ政権は空母カール・ビンソンを朝鮮半島に派遣するなど、いつでも攻撃できる態勢を整えていた。このときにブレーキをかけたのがアメリカの「旧保守」や韓国の金大中大統領(2003年2月まで)や盧武鉉大統領。

 しかし、盧大統領はスキャンダル攻勢で機能不全になり、2008年には戦争ビジネスと関係の深い李明博が大統領となり、好戦的な政策を採用、つまりネオコンと同じ方向へ進み始める。「太陽政策」をやめ、メディア自由化改革も廃止、警察は社会運動団体の事務所を捜索している。天安号の沈没事件では、政府が主張する「朝鮮犯行説」を疑う人々を逮捕している。そしてアメリカとの自由貿易協定に突進した。

 李政権が行った朝鮮に対する挑発行為については本ブログで前に書いているので今回は割愛するが、東アジアでもアメリカ(少なくとも一部勢力)は戦争の種を蒔き続けているのである。中東/北アフリカと基本的に同じである。そして現在、アメリカ軍は中国やロシアを睨み、済州島を東アジアにおける要石と考えている。韓国で済州島の海軍基地計画に反対する声が強いのはそのためだ。戦争になれば、済州島が先ず破壊されることは目に見えているからである。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012.04.02 14:24:33



© Rakuten Group, Inc.