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《櫻井ジャーナル》

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2014.06.27
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 現在、日本がアメリカ支配層の支配下にあることは間違いない。要するに属国だが、現首相の安倍晋三はアメリカからの自立を目指しているという見方がある。アメリカへ服従しているように装い、軍事力を増強してアメリカへものを言える国にしたいのではないかというわけだ。要するに面従腹背。

 安倍にそれだけの腹があるようには思えないが、外国には似たことを主張する人たちがいることも確かだ。1996年にネオコン(アメリカの親イスラエル派)は「決別:国土を守るための新戦略」という提言を出し、その中でアメリカとの関係を自立し成熟した対等なものにすべきだと主張している。提言作成の中心は「暗黒の王子(つまり悪魔)」ことリチャード・パール。ダグラス・フェイスやデイビッド・ウームザーもメンバーに含まれていた。

 昨年9月、ネオコン系シンクタンク「ハドソン研究所」で安倍首相は講演、中国に対して「私を右翼の軍国主義者と呼びたいのならどうぞ」と挑発、日本を「積極的平和主義の国」にすると語っている。武力で相手を屈服させるという宣言に聞こえる。

 この講演はハーマン・カーン賞の受賞を記念してのものだというが、その冒頭、安倍は受賞者を列挙している。つまり、COG(極秘の戒厳令プロジェクト)やスター・ウォーズ計画を始めたロナルド・レーガン、ジョージ・W・ブッシュ政権で侵略戦争を主導したリチャード・チェイニー、チリの軍事クーデターの黒幕でカンボジアの「秘密爆撃」を実行して約60万人を殺害し、飢餓や病気で数百万人が死ぬ原因を作ったヘンリー・キッシンジャー、新自由主義の教祖的な存在のミルトン・フリードマンとシカゴ大学における同僚で、そのフリードマンの力でリチャード・ニクソン政権の労働長官に就任したジョージ・シュルツだ。

 レーガンが大統領だった時代にアメリカは日本の核兵器開発を後押しする。軍事費の負担に耐えられなくなっていたアメリカは、核武装した日本によって負担を軽減させられると考えていたとも言われている。

 そして2011年3月8日、東日本の太平洋岸を巨大地震が襲い、東電福島第一原発が3基の原子炉でメルトダウンを起こして膨大な量の放射性物質を地球上に放出しはじめる3日前、イギリスのインディペンデント紙は石原慎太郎の核兵器に関する発言を掲載した。

 インタビューの中で都知事だった石原は、1年以内に核兵器を作れるとしたうえで、外交力とは核兵器のことだと主張、核兵器があればアメリカに頼らなくても「外交」できると語ったという。つまり核兵器がなければ外国と交渉できない、日本は頭脳で勝負できないと石原は思っているのだろう。

 安倍や石原のような「好戦派」はネオコンと親しいようだが、日本の国粋主義者とアメリカ支配層の一派が手を組み、アメリカ乗っ取りを謀るというプロットの小説がある。ワシントン・ポスト紙のコラムニストだった故ジャック・アンダーソンが1993年に出版した『The Japan Conspiracy(日本語版:ニッポン株式会社の陰謀)』だが、これを安倍たちとネオコン、日米好戦派の連合と解釈すると、21世紀の日米を予言しているようにも思える。

 この小説では活動の原資として「O資金」なるものが登場する。これは明らかに「M資金」をイメージしている。小野田寛郎がフィリピンで投降した翌年、ロッキード事件が明るみに出た5カ月後、1975年7月にアンダーソンはフェルディナンド・マルコスの財宝回収工作を明らかにした。6月にマルコスは日本軍が隠した財宝の一部が保管されている場所を掘り当てたと言われている。

 フィリピンをアメリカ軍が奪還した直後からアメリカの一部支配層は財宝の回収を始めたと言われ、日本軍の憲兵がフィリピンから持ち帰ったダイヤモンドの話、「日銀地下金庫のダイヤモンド」に関する証言、あるいは東京湾から引き上げられたインゴットなどについて1950年代には知られていた。

 中国などでは個人が隠していた財宝を盗んでいるが、ヨーロッパではナチスが占領国の中央銀行に押し入り、金塊を盗んでいたことがわかっている。この金塊を回収する作戦は「セイフヘブン作戦」と名づけられていた。

 1986年2月にマルコスはアメリカ軍に拉致され、フィリピンの外へ連れ出される。この作戦の黒幕はネオコンの大物、ポール・ウォルフォウィッツだという。マルコスがフィリピンの外へ出たことから裁判が始まり、財宝に関する情報が漏れ始めた。欧米では話題になっている。





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最終更新日  2014.06.28 16:57:37



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