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夏休みは、富山県黒部市近郊の海岸のキャンプ場において2泊3日のレジャーを楽しみました。
黒部市は海沿いでありながら、豊富な清水がいたるところで湧き出ている珍しい土地です。立山連峰から地下を通って湧き出てくる水は、夏でも10度前後ではないでしょうか、とても冷たくすっごくおいしいのです。 私が泊まったところはキッチンがついているコテージで、魚の駅生地で購入した魚介類を使って毎食料理をします。料理にはペットボトルに汲んできた湧水を使うのですが、普段家で食べているお米や味噌、お茶がとてもおいしくなるのです。 おいしい炊き立てご飯に新鮮なお刺身や焼き魚と、魚のあらで作ったお味噌汁を食べてしまうと、下手な食事処には行けなくなります。費用も断然安く済みます。 せっかくの休みなのに食事作りに追われるのはたしかに大変ではありますが、おいしいと言ってうれしそうに食べる子供たちの笑顔が何よりうれしく、ついついがんばってしまいます。 このように旅館やホテルを利用せず、外食をしない我が家の観光は、地元にとってはあまりお金が落ちず良質な観光客ではないかもしれません。 しかし、地元の方々と同じような食生活を経験し、そのよさを味わった我が家はすでに3回も同じコテージに宿泊しているし、来年も行こうと思う熱烈なファンになっています。 そして宿泊だけでなく、食材購入だけを目的に日帰りで訪れたり、自分が食べておいしかった鮮魚や塩物(干物)を贈答品として利用したりしています。 つまり、我が家が黒部市のリピーターとなっている理由は、 (1) おいしい食材が手に入ることで、生物としての基本的欲求である食欲が満たされる。 (2) 地元の水と空気で、地元の食材を料理することで、日常的な料理という行為が、非日常的な経験となる。 (3) ほぼプライベートな、きれいなビーチを備えたキッチンつきコテージを手ごろな価格で利用できる。 といったことが考えられます。 (1)に関しては、すでにある資源の魅力を発掘し、観光客でも入手しやすい環境を整えることで、どんな地域でも実現可能でしょう。 (2)に関しては、そば打ち体験教室のような教室系の催しものは多く存在しますが、もっとお手軽&お気楽にでき、自由度の高い体験施設または設備、たとえば直売所に卓上コンロ使用可能なテーブルを置くなどといった簡易的なものでもいいと思います。 (3)はハード面なので一番お金がかかり難しいかもしれませんが、「自力でその土地を楽しむ」というコンセプトをはずさなければ、いろいろな方法があるのではないでしょうか。 そしてこれらの(1)欲求が満たされる、(2)非日常性、(3)ハード面の充実というのは、リピーターの多いディズニーランド等にも見受けられる共通項で、満足度の高い観光の基本条件だと思います。 サービスなどのソフト面で欲求を満たし非日常性を演出し、それらの土台を形成するハード面を整備しているかどうか、観光について考える際に指針とすべきではないかと私は思いました。 来週参加させていただく、やまなし観光条例検討委員会でもこの経験によって得られた考えを生かしていきたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.08.23 20:33:16
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