山根一眞【送料無料】小惑星探査機はやぶさの大冒険
星のかけらを拾って地球に戻るまで、60億キロを、7年間かけて旅をした惑星探査機の運命。その全プロセスにおいて、プロジェクトチームに綿密な取材を続けてきた著者が、他では知り得ない情報をふんだんに盛り込んだ。「はやぶさ」ファンも知らない未公開の事実、わくわくする証言が続々と公開される。
渡辺謙主演の映画の原作本です。
開発に3年以上。小惑星「いとかわ」往復に7年。
小惑星のかけらをとってこようと、付きっきりの10年間をJAXAの研究チームへのインタビューを中心に構成したノンフィクションです。
「いとかわ」は500mほどの微少な小惑星です。
そこへの旅は往復60億キロになり、そもそもそんな遠いところにある岩に探査機を着陸させて意志を持ち帰ることは想像を絶します。
日本のテクノロジーの快挙です。
しかし、往復7年の間、一日も欠かさず探査機を追跡しコントロールし続ける技術者・研究者の根性なしにはなしえません。
映画も見てみたい。
ちなみに、「はやぶさ」が小惑星に打ち込んだボールには88万人の署名が書かれています。
私の名前も入れてもらいました。
海堂尊【送料無料】極北ラプソディ
赤字建て直しをはかる世良院長、目前の命を必死に救う救急医の速水、孤島の診療所の久世医師の姿をとおして、再建の道をさぐる。『極北クレイマー』に続くメディカル・エンターテインメント第2弾
財政破綻した極北市に医療の危機が。救急救命を隣の市に頼って、お年寄りの巡回看護を中心とする医師2名の市民病院。市民の健康安全に対し基本的な体制を欠いた極北市に再生はあり得るのだろうか。
私たちに身近に起こりうる破綻の危機(日本国もかなり心配)に対して、海堂さんは「道州制」を構想しているようです。「極北クレイマー」の続編ですが、前作の「ナニワ・モンスター」とも絡み合う本です。
久々に北村さんを読みました。
「円紫さんとわたし」シリーズです。
女子大生の「わたし」の卒業した女子校で後輩が転落死します。
亡くなった後輩の親友の様子がおかしい。
「わたし」の周りでおこる、「彼女は殺された」を示唆するできごとに
「わたし」は推理を始めるが、なかなか真相に届かない。
落語家「円紫さん」がなかなか登場しない中で、「わたし」ならではの
優しさと推理がとてもいい感じで話が進みます。
実は、私はこの本の街に住んでます。
女子校も実際にあり、文化会館やデパートも知っています。
その街で展開される話はとてもリアルで読んでいて楽しいのです。
宮部みゆき【送料無料】おまえさん(上・下)
痒み止めの新薬「王疹膏」を売り出していた瓶屋の主人、新兵衛が斬り殺された。本所深川の同心・平四郎は、将来を嘱望される同心の信之輔と調べに乗り出す。検分にやってきた八丁堀の変わり者“ご隠居”源右衛門はその斬り口が少し前に見つかった身元不明の亡骸と同じだと断言する。両者に通じる因縁とは。『ぼんくら』『日暮らし』に続くシリーズ第3作。
ぼんくら同心・平四郎のこのシリーズは第3作目ともなると、これまでの事件に絡んだ人々が加わって、深川の人間関係が広がってきます。
ジャニーズ系甥っ子・弓之介とおでこも事件の謎解きに活躍しながら成長してきました。
これからの彼らの進路も定まりつつあります。
平四郎のぼんくらぶりもいい味出してます。
今回、新たなメンバーに若くて「有能」な同心・真之輔が加わって、若さ故に恋に苦しんで、しくじりを犯します。
カミソリのような推理を続ける弓之介や十手術にたけた真之輔、記憶力がすぐれ生きた事件簿のおでこに対して相変わらずの平四郎です。しかし、彼は仲間や事件の関係者に対するときとても寄り添います。
心が近いというか、共感性があるというか。
それゆえ、「ぼんくら」なんだろうなぁ。と思います。
寄り添うからぼんくらにならざるを得ない。論理と正義で切り分けられない。
本作では、女の心について行けない真之輔が印象的ですが、私は平四郎の「ぼんくらの味」がもっとも印象に残りました。
次作の期待が高まります。
【送料無料】 モダンタイムス 上 講談社文庫 / 伊坂幸太郎 イサカコウタロウ 【文庫】
恐妻家のシステムエンジニア・渡辺拓海が請け負った仕事は、ある出会い系サイトの仕様変更だった。けれどもそのプログラムには不明な点が多く、発注元すら分からない。そんな中、プロジェクトメンバーの上司や同僚のもとを次々に不幸が襲う。彼らは皆、ある複数のキーワードを同時に検索していたのだった。
モダンタイムスの文庫版(上・下)を一気読みです。
登場人物は荒唐無稽です。
やたら、強くて暴力的な妻。
拷問に耐える力のつよい妻が送り込んだ刺客。
SEの気弱な主人公がこれらの人々と向かい合うのが国家権力です。
ありそうな出来事、陰謀ですが、するすると読んでしまうのは
スリリングで痛快な結末だからでしょうか。
解説によると、『ゴールデンスランバー』と同時期に書かれた本だそうです。
『ゴールデンスランバー』では、主人公は国家権力から逃げおおせる。
しかし、本書はこれに戦いを挑みます。
どちらも、なにげにおもしろく、ユーモラスで、ジェットコースターに乗ったかのような展開で、読まずに寝られない。

あけましておめでとうございます。
2011年はほとんどすべての月について光熱費削減できました。
東電福島第一原発事故の賠償金を電力料金に上乗せしようと
しているのなら、節電さらに強化しようと思います。
さて、12月の光熱費は8085円、昨年の12月は9557円でしたから
1500円ほど削減しました。
電力量は昨年12月575KWhから455KWhへ79%削減です。
東野圭吾【送料無料】マスカレード・ホテル
不可解な連続殺人事件の次の犯行現場は、超一流ホテル。容疑者も、ターゲットも不明。事件解決のため、一人の男が選ばれた。完璧に化けろ。決して見破られるな。
人を疑って、嘘を暴き犯罪を解決するよう訓練された刑事が、ホテルコンシェルジュに化けて予告された殺人事件に備える。
それを受け入れるホテルの有能な女性コンシェルジュは、お客の嘘をそのまま受け止めて心地よい時間を過ごせるように心がけている。
巧妙なストーリーの中で、嘘に対する姿勢の異なる2人の対比がホテルという舞台で火花を散らす。目をそらさせない、一気に読ませる設定とストーリーでした。
三浦しをん【送料無料】舟を編む
玄武書房に勤める馬締光也。営業部では変人として持て余されていたが、人とは違う視点で言葉を捉える馬締は、辞書編集部に迎えられる。新しい辞書『大渡海』を編む仲間として。定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生を捧げる老学者、徐々に辞書に愛情を持ち始めるチャラ男、そして出会った運命の女性。個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていくー。しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのかー。
辞書=言葉という大海原を航海するための舟。
その舟(辞書)を30年かけて編集してきた編集者・荒木と、その後をついで15年かけて辞書「大渡海」を完成させる馬締。そのすべてにかかわる言語学者・松本先生。
とてつもない時間を一冊の辞書にかける彼らは「言葉」に並々ならぬ情熱を持っている。
人生のほぼすべてをかける彼らはやっぱり変わっているが、彼らももまた人であり、恋もし、結婚もする。
彼らを理解し、支えていく人々もまたドラマをつくっていく。
「神様のカルテ」に似た、仕事に情熱をかける人々とそれを見守る人々のドラマ。
海堂尊【送料無料】ナニワ・モンスタ-
新型インフルエンザ「キャメル」患者が発生した浪速府。経済封鎖による壊滅的打撃、やがて仄見える巨大な陰謀。ナニワの風雲児・村雨府知事は、危機を打開できるのか?村雨が目論む、この国を破滅から救うための秘策とは-。
11月27日に投開票された大阪市長選で橋下氏が圧勝しました。大阪都構想に向けて活動をはじめるようですが、2009年に連載がはじまった本書はそれを予言するような内容です。
浪速府に新型インフルエンザが流行…
からはじまる様々な事件は、浪速府独立を大望する府知事への中央官僚たちの対抗策なのか?
検死解剖とAIをめぐる、警察、厚労省と医療機関の対立。海堂シリーズ「アドリアネの弾丸」からのゴタゴタも引きずりながら、たいへん面白く読みました。

有川浩【送料無料】県庁おもてなし課
地方には、光があるー物語が元気にする、町、人、恋。とある県庁に突如生まれた新部署“おもてなし課”。観光立県を目指すべく、若手職員の掛水は、振興企画の一環として、地元出身の人気作家に観光特使就任を打診するが…。「バカか、あんたらは」。いきなり浴びせかけられる言葉に掛水は思い悩むーいったい何がダメなんだ!?掛水とおもてなし課の、地方活性化にかける苦しくも輝かしい日々が始まった。
有川浩さんは高知県の観光特使なんだそうです。その体験を生かして、役所仕事の硬直性の中に、民間感覚を持ち込んで苦闘する若い職員を描いています。
テーマ「おもてなし課」も面白いのですが、高知県の魅力=山川海の自然を描いて、読んだ方はきっと高知を訪れてみようと思うはずです。
観光特使が書いた観光小説としての魅力ふんだんです。