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胚培養士のひとりごと

胚培養士のひとりごと

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葵3704

葵3704

2012.04.13
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カテゴリ:豆知識
日産婦がはじまりましたが情報がまだ入ってこないので(爆)


今日は私が勉強したことから書こうと思います。


不妊治療を始めたばかりの患者様から体外受精を行う患者様まで


幅広く知られている「お薬」による排卵コントロールの治療法です。



1つは「クロミッド」「セロフェン」などの名称があるクエン酸クロミフェンによる療法


略すと「CC」とかって書いたりするので、カルテ等では「CC」でお馴染みです。



もうひとつは「セキソビット」というお薬を用いたシクロフェニルによる療法


これは略ってあるのかなぁ、ちょっと聞いたことがありません(汗)



どちらも飲み薬で、


生理の3日目や5日目から5日から10日飲み続けます。


薬の量はそれぞれの患者様の状態によって異なりますが、


一番少ないパターンと思われる量だと、


クロミッドの場合、一日1錠を3日分とかですかね。


セキソビットだと一日2錠を2回で5日分でしょうか。。。


多い場合は薬の量が増えて、飲むタイミングと日数が増えていきます。



どちらも「弱いエストロゲン作用」があります。



なんのこっちゃ???ですかね????



排卵のコントロールって、まず頭・・・脳から起こるんですね。


脳の視床下部というところから指令が出て、


FSHやLHというホルモンが下垂体から分泌されて卵巣に届き、


エストロゲンなどの分泌をコントロールして卵の成熟や排卵をコントロール。



・・・ZZzzz.....雫



あぁ。言葉で説明するのって難しいですね。。。orz



このエストロゲンというホルモンはもちろん自分から出されているはずだけれど



より良い状態での卵を成熟させて排卵に向けてコントロールするために


それを補う意味でも弱いエストロゲンの作用をしています。


エストラジオールというエストロゲンの一種のホルモンがありますが、


これらのお薬が弱いエストロゲンってどれぐらいかというと1000分の一。


0.1%程度って事ですね。



この弱いエストロゲン作用によってどうやら脳の指令を活性化しているらしいですよ。






さらにこのお薬、抗エストロゲン作用というのも併せ持ったりします。


抗エストロゲンって、つまり抑えるってことなんですね。



これはあまり嬉しい作用ではない。


たとえば子宮頚管の粘液が減ってしまったり(精子の通りが悪くなります)、


子宮内膜が厚くならなかったり。


クロミフェンだとそんなことが起こるので、


排卵と黄体をしっかりサポートする意味でも


hCGのお注射を打ったりしますね。もちろん使わない場合もあります。





また、シクロフェニルもごく弱い抗エストロゲン作用がありますが、


クロミフェンに比べて極めて弱いので、粘液や内膜への影響は少ないです。


だけど、エストロゲンの作用も弱いので


クロミフェンに対して排卵作用が弱くて、


全ての患者様に対応できるわけではないようです。


逆にいえばクロミフェンの良くないところが顕著に出てしまう患者様に対しては


シクロフェニルの方が有効だったりするようですよ。


頚管粘液が増えたり、子宮内膜がフカフカに厚くなる事もあるんですって。




これら二つのお薬、飲み方や作用もとても似ているけれどちょっとずつ違うところがあるので


患者様の状態によって使い分けているようです。





排卵率は100%ではないようです(70%ぐらい)ので、


もしこれらの飲み薬の効き方が今一つであれば、


卵巣に直接働きかける注射(hMGなど)を用いて治療を進めることになると思います。



あ、それからお薬はマイルドとはいっても、


排卵が2個以上なされることもしばしばありますので


双子以上の赤ちゃんを授かってしまう可能性もあります。





・・・というわけで。今日はこの辺でスマイル


良い週末をお過ごしくださいねウィンク

あ、下矢印クリック下矢印もしていってくださいねー手書きハート
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追伸

有識者の方、間違ったことを述べてしまっているようでしたら、

何なりとご指摘くださいませm(_._)m





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Last updated  2012.04.13 18:09:08
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