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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2006年04月02日
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カテゴリ:アート
桜吹雪の舞う中、宮内庁三の丸尚蔵館に初めて出かけま
した。ここで、伊藤若冲の「動植綵絵」30幅が9月まで毎
回6点づつ5期に分けて展示されます。(展示日程)。
入場料無料なのがとてもうれしいです。

ちょうど、奇想の系譜を読み進めているところだったの
で、居ても立ってもいられなくなって、日程を調べまし
た。各回ひと月程度の展示なので、行ける時に行ってお
かないとあっという間に9月になってしまいますからね。

ここは、ワンフロアのとても小さな展示会場なのです。
それでも、中身の充実度は下手な美術館に決して引けを
取りません。

まずは、狩野常信の糸桜図屏風がお出迎え。屏風の中心
が四角く切り取られていて、すだれがかかっています。
そこに描かれた桜花。この発想、お見事!コンピュータ
ーグラフィックで描いたような桜も素敵!

ずっと移動して来て、江戸時代の椿花図譜。数十種類の
椿の花の写生図。最近、椿に関心を持ってきたので、興
味深く眺めました。へぇ、椿ってそんなにたくさん種類
があるのだなんて思ったのですが、所詮素人の浅はかさ。
家に帰って調べると椿って2,000種類以上あるのですね。
世の中、知らないことだらけ。

それで、ついに伊藤若冲。
今回展示は、「芍薬群蝶図」「老松白鶏図」「南天雄鶏図」
「雪中錦鶏図」「牡丹小禽図」「芦雁図」の6点。

芍薬群蝶図・・・スッキリした構図ですが、芍薬のおど
ろおどろしさを感じました。毒をもった花か、食虫植物
のようです。なぜかラフレシアの花を連想しました。

老松白鶏図・・・鶏の白い羽毛の一枚一枚の精緻さ。足
のヒダヒダも爬虫類のうろこのようで、エグサも天下一
品。それに対して背景の松の葉っぱのアバウトさ。

南天雄鶏図・・・これはすごい!シャモの気合を感じま
す。シャモのとさかと南天の実の赤が毒々しいです。お
まけにシャモのとさかの中には白いつぶつぶがこれでも
かってほどに描かれています。狂気って言葉が思い起こ
されます。上の方で小鳥がこっそり南天の実を食べてい
るのが御愛嬌。

雪中錦鶏図・・・こちらは強烈な緑と赤と白の色が印象
的。緑の葉っぱにくらくらします。雪はベタベタと粘り
っ気を感じます。キジの赤い腹が強烈なインパクトを与
えます。

牡丹小禽図・・・「これは何だ?」というのが最初の印象。
構図を理解するのにしばし時間がかかりました。画面全
体に咲き乱れるボタンの花々。間に描かれたうねうねは、
あぜ道?小川?幹?熱病にうなされて眺めているよう。

芦雁図・・・こちらは一点、大胆な分かりやすい構図。
カリが池に向かって急降下しています。枯れたアシには
雪が張り付いています。よく見ると池は凍っているよう
です。氷の裂け目にでも魚を見つけたのでしょうか?

次回の展示が楽しみです。
とりあえず南天雄鶏図↓
南天雄鶏図.jpg






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最終更新日  2006年04月02日 19時28分35秒
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