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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2007年01月17日
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カテゴリ:アート
Takさんとらさんはじめ、多くのブロガーお勧めの展覧会
に出かけました。今年の目標は、江戸浮世絵師の絵にも詳しく
なるということなので、まさにぴったりの展覧会です。

皆さんのおっしゃるとおりお得な冊子付き。ワンコインでこれ
だけ楽しめる機会というのはめったにありませんね。

川柳187句とその句に関連のある浮世絵を主に紹介していま
す。てっきり、その川柳の内容を描いた絵が出品されているも
のと誤解していたのですが、そうではなく、同じ土地だとか、
光景とか、直接・間接的に関連のある作品が出品されていました。

するがてふ.jpg

歌川広重の名所江戸百景から、多くの作品が出ています。
例えば「駿河町とは晴天に名付けたり」の句では「するがてふ」が
紹介されています。絵の上部の中心にどんと富士山。茜色に染
まってます。いいなぁ。真ん中を黄色い雲で区切って、下には、
越後屋呉服店を中心とした通り。最近、ここをこの道を何回か
歩いているのですが、こんなに富士山がきれいに見えたのですね。

この冊子を読んで、認識を新たにしたことがあります。我が家
の近所にも「駿河町」があり、通っていた大学も「駿河町」に
あって、この地名は当然のものとして、頭にインプットされて
いて地名の由来など考えたことが無かったのです。実は、「富士
見町」同様に、富士山がよく見える場所ということだったので
すね。そんなこと常識だよと笑われますが、この年にして又
ひとつ真実を知る。よかった、よかった。

「四ツ谷内藤新宿」も大好きです。馬子の足と馬二頭の足だけ
がメイン。このローアングルはみごとの一言。実は、昔から馬の
足の数が合わないと思っているのです。やはり前足が隠れて
しまっているのでしょうね。川柳は「新宿の子供は早く背が伸び」。
馬糞を踏むと背が伸びるという俗説があるそうです。

名所江戸百景は、他にも「深川洲崎十万坪」「亀戸梅屋舗」・・・
など多数。広重の抜群の構図感覚は、いつ見ても新鮮です。
また、どこかでまとめて一気に見たいものです。

歌川国明の「大井川乃図」、川越え人足にも、当たり外れがあり
ますね。「駿河から遠江まで肩車」

落合芳幾「江戸砂子々供遊・神田明神東坂」でのいたずらをする
こども。煙草入れにひもをつけて、道端に落とし、用水桶の後ろに
隠れています。向こうから眼鏡をかけた年寄りがやって
きて・・・。たのしいなぁ。一コマ漫画ですね。

葛飾応為の「新吉原百景・張見世」。これには感動。格子の向こうの
店内の艶やかさとこちら側の暗がりの対比がみごとのひとこと。
こちら側で、ぼんやり広がる提灯の灯りは幻想的でもあります。
遊女たちも細部まで描かれていなく、色と形だけで表現されて
います。こちらのお客は黒いシルエット。俗な人の世界を描き
ながら、何か普遍的な崇高なものを描いたように感じました。
北斎の娘、恐るべし。

「火の付いたようにお七は逢いたがり」
月岡芳年の「松竹梅湯島掛軸」。オレンジ色の炎を背景に、着物
を振り乱して、青竹はしごを上る八百屋お七。鮮やかな色彩。
その思いつめた顔の表情にはまだ幼さが残ります。

最後に一句。「タバコ屋で、お腹いっぱい、ワンコイン」お粗末!





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最終更新日  2007年01月22日 06時14分33秒
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