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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2009年01月02日
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カテゴリ:アート
渋谷「109」の前の初売り大混雑を通り抜け、
Bunkamuraに向かう。ただでさえ狭い通路がフリマ
状態になっていて迷惑この上ない。なんて言うのは、
野暮な年寄りなんだろうな。

ヤマダ電機の開放的な一階売り場を越え、まったく
対照的なドンキを横目に、Bunkamuraに到着。
ここまでたどり着くとやっと落ち着く。

さて、ピカソとクレーの生きた時代展というネー
ミングの良し悪しはひとまず置くとして、20世
紀前半の西洋絵画の一連の流れをまとめた前半の
展示はなかなか見応えがあった。

表現主義的傾向の展開、キュビズム的傾向の展開、
シュルレアリズム的傾向の展開と3つのくくりで、
マティス、スーチン、シャガール、ピカソ、マグリット、
エルンスト・・・の絵を紹介している。

はじめの表現主義のコーナー。
マティスの「午後の休息(サン=トロペ湾)」など、
昨年見たボナールの「海辺のテラス」を思い起こ
すようなメロウな絵。

三匹のネコ.jpg

気に行ったのは、フランツ・マルクの「三匹の猫」。
どうやら、猫のケンカのようだが、赤、黄、白黒
の三匹の猫のそれぞれの所作が楽しい。マルクは
動物を無垢な存在として描いた。たまに見る彼の
絵は豊かな色彩が味わい深く、好きな画家である。

ジョージ・グロスの「恋わずらい」。画家自身を描
いたものだそうだが、青白い顔の不気味な男。ス
ーツの胸に真っ赤なハートが浮き出ているのがご
愛敬。上部には死神のような骸骨の男までいる。

肘掛け椅子に座る女.jpg

キュビズムのコーナーでは、もちろん、ピカソ。
「肘掛け椅子に座る女」のモデルは、ドラ・マール
だったか。今まではマンガのようにしか思えなか
ったのだが、昨年のピカソ展をじっくり見てから、
何となく、これらの絵のよさも分かる気がしてき
た。

シュルレアリスムのコーナーは、マグリットや
エルンストの絵が良い。写真家マン・レイが油絵を
描いていたことをはじめて知る。「詩人・ダヴィデ王」
の画面いっぱいの情緒的な表情が印象に残る。

ラストのコーナーは「カンディンスキーとクレー
の展開」と銘打っているが、ほとんどクレーの絵。
27点の出展作品。展覧会全体のほぼ半分近くで
ある。

こちらのクレーの絵は、大丸ミュージアムか川村
記念美術館かどこかのクレー展で見たことのある
絵が多いので、さほど新鮮味が感じられなかった。

見応えのある絵も多かったのだが、展覧会全体と
しては、どこか中途半端な感じがして、残念であ
った。





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最終更新日  2009年01月02日 22時22分45秒
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