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テーマ:政治について(19785)
カテゴリ:活字中毒の評論家サンタ
今回のホリエモン送金メール問題、実にお粗末でしたね。
元々、 「堀江容疑者名の送金指示メール(とされるもの)に登場する送金先の人間のファースト・ネームが、自民党武部幹事長の次男と同じである」 というだけで、民主党の永田議員が国会で採り上げた時点で、 「よほどの確証がなければこのようなことはできないだろうに、危なっかしいことをするな~」 と、思っていましたが、案の定、昨日、民主党が会見で、「そのメールは本物ではないと判断する状況に至った」と発表し、永田議員が謝罪、野田国対委員長が辞任することとなりました。 では、「本物であると断定するだけの確証がある」と、言い切っていた前原民主党代表の責任はどうなるのでしょう? 常識で考えれば、引責辞任してしかるべきだとは思います。 民主党は、「いかに自民党の失策を見つけ、その責任を問うか」ということばかりに意識を奪われ、「自民党とは異なった方法で、自分達がいかに優れた国家の舵取りをやるか」という観点を忘れてしまっているかのように見えて仕方ありません。 実は、ちょうどこの事件の直前に、大橋巨泉著の『「国会議員」失格』を図書館で借りて読んでいました。 以前の日記でも書いたことが有りますが、私は読みたい本が有っても、基本的に購入はせず、地元の図書館に買って頂いて、その順番が回ってきてから読むようにしています。 今回の本は、特に予約をしていた訳ではないのですが、発売当時は、とりえあえず「流して」おき、先日、たまたま図書館で見つけたので借りたものです。 正直に言って、巨泉さんの政治的スタンスと私の考え方は異なっており、同氏の小泉政権発足当時の「今後の見通し」も大きく外れてしまっておりますが、こういう「今後を予見する内容」を含む書籍は、その「今後」にあたる時期を過ぎてから読むと、非常に勉強になります。 これを私は勝手に『時間差読書法』と読んでいるのですが、こういう本の読み方は、この当時は、「今後こうなるであろう」と分析していたものが、「結局こうなっている」と比較検証することで、物事の因果関係や世の中の流れを知るのに大変役立つのです。 しかし、今回この本を読んで一番学んだことは、その点ではなく、当時の巨泉さんが、民主党の持つ問題点を内部からの視点ではっきりと指摘している点です。 鳩山さん、菅さんはもちろん、当時私は全く知らなかった前原さんも登場しており、巨泉さんが民主党のどこに期待し、民主党から立候補し、どういう活動をし、どういうトラブルに巻き込まれ、その結果、民主党のどこに失望し、議員辞職をするに至ったかが、明確に記されています。 この本を読んだ上で、今回の事件を分析すると、「さもありなん」という気になってしまうほどです。 今後の日本の政治を考えていく上で、ご一読してみては如何でしょうか? [「国会議員」失格] 現在「語学と心のかけ込み寺」は何位かな?BESTブログランキングのマークをクリックして頂ければ幸甚です。ご協力お願い致します! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/03/05 01:32:57 AM
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