カテゴリ:京の見どころ
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京都府庁旧本館 ルネサンス様式の建物の外観は、正面の一段と高くなった屋根を中心に左右両翼に対称に張り出した形で西洋近世の大廷館を彷彿とさせるものがあります ↑明治37年に竣工ししたレンガ造りの西洋建築で、昭和46年まで府庁本館として機能し、国の重要文化財に指定されていながら現在も執務室や会議室として使用され、創建当時の姿をとどめる日本最古の官公庁建築物とされています ↑建物内の廊下(左)と二階へあがる踊り場(右) 内部は随所に和風の優れた技術が巧みに取り入れられ、内部の意匠は建築と云うより工芸品といった趣があります ↑本館通路から中庭を臨みます 中庭は桜守として全国的に活躍される造園家・佐野藤右衛門氏の桜庭です ↑二階へのおどり場から窓ガラス越しに庭の桜を眺めます ↑庭中央の桜は、円山公園の一本桜・初代「祇園枝垂れ桜」の孫桜にあたります 花は密生せず繊細で妖艶な遺伝子を受け継いでいると謂われます、またその咲き振りは背後のモダンな建物を透かし見て、見事な建築とのマッチングは藤右衛門氏造園の粋とされます ↑紅一重の枝垂れ桜と左少し低く見られるのは紅八重の枝垂れ桜です 一重の桜は祇園桜同様密生せず、八重の桜は花が盛り上がって見えます 中庭にはこれらの桜を含め6本の桜が咲き誇っています ↑容保桜(かたもりざくら)です、珍しく山桜と大島桜との特徴を合わせ持ち、通常の山桜より大輪に咲く新品種とされる桜です 本府庁敷地内に幕末京都守護職・松平容保の上屋敷があり、天皇を守護し京都を護った当時の経緯から、会津の現松平家承認を得て佐野藤右衛門氏が命名した桜です ↑本庁敷地内にある京都守護職・松平容保上屋敷跡の石碑です ここ上屋敷は天皇の坐す京都御所と徳川慶喜が居とする二条城(前記事)の中程御所寄りに位置し、公務の折の金戒光明寺(既報)と共にその任に当たった処です ↑「蛤御門」 上屋敷より近く、御所の外塀東中央に位置する御門です 1864年天皇を守護すべく京都守護職として薩摩藩等とともに御所に攻め込む長州藩を降した「禁門の変(蛤御門の変)」が戦われた場所です、しかし以後変遷する歴史の大波のなか孝明天皇の信任を厚く得ていた松平容保でしたが、徳川家との義を重んじた故に将軍慶喜共々その後連携した薩摩・長州から朝敵と見做され京都を去ることとなります ↑蛤御門の外柱に残る弾痕の跡です(白く色が落ちたように見える所が弾の跡) (右)京都守護職時代の松平容保 (写真は金戒光明寺説明資料より) 慶喜の偏心もあり不本意にも朝敵の汚名まで被せられた容保、藩の窮地は「我が過ち」と涙するも非情にして激動の幕末の嵐の中に翻弄された一人だったのでしょう 付記しますが、会津藩はこの藩主・容保を同じく涙し迎えています ↑蛤御門を入ったすぐ南、御所の内塀が見える桃の庭です いつもは桜より一足先に咲きますが、今年は早い桜と同時に白・赤・薄ピンク・濃ピンクの綺麗な花満開でした ↑約100本が植えられている桃の林、甘酸っぱい香りが庭一杯に漂っていました、梅とも又桜とも異なる彩り華やかな桃庭です ↑白と薄ピンクの桃の花UPです ↑「出水小川の枝垂れ桜」です 付近に出水(付近の地名です)の小川が流れる雅な小公園があり名付けられた一本桜です、その大きく傘のように膨らんだ枝ぶりは見るものを圧倒します ↑春風に揺れ上から降るがごとしの枝垂れのさくらです(青空でないのが残念!) 同じ御所内でも近衛邸跡の枝垂れ桜(昨年UPしています)の付近にはたくさんの桜が入り乱れ咲き誇っていました(後日ご紹介します) (TOPページに「花いろいろ」UPしています、今京都のさくらです ホームで見て下さい) ........................................................................ 京都市バス 「府庁前」下車 徒歩北へ3分 京都府庁旧本館HP URL---http://www.pref.kyoto.jp/qhonkan/ 京都御苑HP URL---http://www.env.go.jp/garden/kyotogyoen/ ------------------------------------------------------------------------ 被災地に届けよう! 【京都】老舗や名店がひしめく古都。お土産や名産品をお取り寄せ! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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