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カテゴリ:チェアウォーカー
約40年前、まだ私が若くて、百貨店の婦人服売り場に配属されたばかりのことだ。 残業で照明の消された定休日前夜が、こわくて仕方なかった。かつてデパートに定休日があったころ、その前夜には売り場のレイアウト変更や、商品の入れ替え作業をするのが当たり前だった。 商品の陳列を変えるのだから、飾ってある商品も取り換える。つまりマネキンに着せた洋服を脱がせて、すっぽんぽんのヌードにしてしまうのだ。マネキンだから、もちろん肌着など着ていない。 このすっぽんぽんのマネキンがズラッと並ぶ、真っ暗な売り場って本当に不気味だった。歩いていると、声をかけられるんじゃないか、手がスッと伸びて私の肩に触れたりしたらどうしよう?そんなことばかり考えていた。 数カ月して慣れてしまってからは、マネキンなんてただの道具にすぎないから、扱いもぞんざいになったのだが・・・今、テレビで「リアル・クローズ」(フジ系 火 10:00)って百貨店のドラマをやってるもんだから、つい若いときのことを思い出してしまった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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