中国の医療事情 その3
中国の医療に関する問題は山積みです。 日本程医療に対するキチンとした保険制度と医療体制があるのは珍しいでしょう。 よって、日本から一歩海外へ出ると医療体制の違いやサービス,技術力、医療費の違いには驚いてしまうかも知れません。 私も中国で医者にかかることがやはり年間数回有りまして、これらに直面するのである程度は状況を理解しているつもりです。 通院に依る医療に関してはなんどもこのブログで紹介はしていますが、患者が多過ぎるため気軽に通院治療が受けられないこと。 これは全国的に見れば医療機関が極端に不足しているわけでは無く、地方や街中の診療所の医療レベルの差が問題となっており、みな都市部の大病院へ集中するための混雑なのです。 また医療保険も少しは整備されつつ有りますがまだ途上であり、殆どが入院に対する補償で、後は自分と会社で積み立てた保険で通院医療費を補填するくらいでしょうか。 みな省級や大学付属病院へ集中するため、どうしても医者の方も十分な治療が行えないのではと思っています。 また,前にも書きましたが佳号費(診察料)はまあ、基本的に標準化されているので通常の井診察料は3元から15元ほどでしょう。 その他、主任以上や専門家、教授や院長クラスの医者に見てもらうには診察料が特別に高くなり30元から500元位までかかるのです。 まあ、一般の医師であれば上記10元程度で,何ださほど高くは無いと思ってしまうのですが、診察を受け、そこで血液検査だの、心電図や、超音波診断、レントゲン、CTなど様々な検査をするように指示されるとこれに検査料が加算されます。 よってやっとの思いで並び,診察を受けられても、検査をするのに費用を支払し、検査を受け結果を待って,もう一度診察を受け,そこで薬の処方を受けるのです。 問題はこの薬代で、一応政府では薬価基準を設けているようなのですが,現実は病院によりまちまちな事がわかっています。 今日のニュースでは有るガン患者が薬を処方してもらった所,国産の薬1瓶が製薬工場出荷価格で15.5元の物が、病院で支払うとなんと213元もしたと報道されていました。 勿論15.5元は工場出荷価格ですからこの値段では購入出来ませんが、利益を途中の業者や医師が取っているとしか思えません。 一般市販薬意外では医者から買うしか方法が無いため、薬の原価も分かりませんし、通常安いのか高いのかは判断ができないでしょう。 ただ、私も過去受診して思ったのは薬価があまりにも高すぎるように思っていました。 診察料が7元で薬代が300元もすることがざらなのです。 もう少し薬価基準を明確にし国民へわかるように開示すればこの様な問題は発生しないでしょう。