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分子細胞生物学者 福岡伸一の名著。
ヒトゲノム解析が終了し生命/生物学がこれから向かうべきところは何処なのか。探求の末に到達した「生物」の根源的な意味とは? 学者らしい文章も随所に出てくるが、それ以上にとても平易な文章に好感が持てた。論理的な文書が苦手な方も、是非プロローグとエピローグだけは読んでほしい。それだけでこの本のエッセンスは充分感じられるから。 エピローグに福岡氏の幼少時代が出てくる。僕も子供の頃、彼と同じような体験をたくさんした。高知で生まれ育ったことで、時代は彼より少し後になるものの、高知には十分な自然環境が残っていた。今も川を見に行ったり、木や森に近づくと感じる安らぎはいったい何処から来るのだろう。神社の軒下があると、ついつい蟻地獄がないかと探してしまう自分がいる。 日々忘れかけてしまう、生きることの本質、生命への畏敬の念を思い出させてくれる一冊。 11/18 の Podcast サイエンス・サイトークでも興味深いお話を聞くことが出来ます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.11.20 11:12:57
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