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カテゴリ:マンガ
朝出掛けに新聞のテレビ欄で「お」と思う番組があったので、どたばたと録画予約をした。
【追記】 ウソですね。 出掛けはいつも朝じゃなくて、昼です。 NHK BS-2で新番組「青春のポップス カーペンターズ・映画音楽特集」と映画『天井桟敷の人々』(1945年)。 まだまるで見ていないのだが、帰ってきてちょっと調べると、「青春のポップス」というのは、これは違うかな。 見ないまま埋もれていって、いつのまにか上書きしてしまうかも。(蓋然性高い) 【追記】 早速見ています。 前半、オールディーズを日本の懐かしめ歌手が歌う。 その部分は楽しく観てしまいました。 真知子さん顔大きいなあという、失礼な感想。 アマゾンより楽譜集「U2 THE BEST OF 1980-1990」が届く。 U2: The Best of 1980-1990 $18.95 ¥2,068 古い方のベスト盤の楽譜。 中には80年代の彼ら、つまり若者の顔をしたU2が写っている。 私のD-28で一所懸命クラプトンの"Tears in Heaven"を弾いていたまゆぞう君(仮名♀十代)が覗きに来て、とても驚いている。 まゆぞう君にとって、U2とはつまりおじさんなのだそうな。 そりゃそうなんだけど、U2が若者であった時というのが想像できなかったらしい。 昔からおじさん。 私もそうなんだよな、きっと昔からちょっとおばさんみたいなおじさん。 これがボノだよと指さすと、さらに驚く。 「あんなになっちゃって」というのだ。 驚いたのはこっちだぜ。 「表紙の男の子かわいいね」ということでは意見が一致した。 表紙のそばかす小僧、確かにかわいい。 CDと同じ写真である。 鈴木翁二さんの代表作というと、「オートバイ少女」になるんだろうか。 筑摩書房から出ている短編集のタイトルはこの短編から採っているし、あがた森魚さんが監督をして映画にもなっている。 中学生の女の子「みつる」が無免許でオートバイを駆り、海へ走る。 それだけのマンガだ。 オートバイがまだノーヘルで走り回っていた時代。 1970年前後には、カミナリ族と呼ばれるライダーたちがいた。 それから十年後の1980年ごろは暴走族と呼ばれた。 暴走族の最盛期は猫も杓子も暴走族だったので、中学校の仲良しグループの延長みたいな連中も多かった。 80年代末のバンドブームみたいなものである。 「みつる」は途中でところてんを食べる。 「ところ天は 子供の頃の方が つめたかった」 「みつる」は身体の変化にとまどっているのだろう。 胸ポケットに入れた桜の花びらを海に流しながら、「花びらを食べなさい」と言う自分を恥ずかしく思う。 「そんなことを想うのは やっぱり女なのかな」 「女は嫌いだ」 あやりん(仮名♀十代)がよく男の子のふりをしたがるな。 美少年になりたがったり、マッチョだと言いたがったり。 別に性倒錯とかではなくて、きっと大人になる過程へのためらいや足踏みといったものなんだろう。 「みつる」が堤防から飛び降りるコマで、映画の1シーンを思い出した。 あがた監督の『オートバイ少女』(1994年)ではない。 磯村一路監督の『がんばっていきまっしょい』(1998年)の冒頭のシーンである。 主人公の悦子(田中麗奈)が高校に合格した春休み、やはり海を見てぼんやりとものを思う。 悦子も何か満たされないまま、堤防を飛び降りる。 思春期の一瞬。 海のにおい。 『がんばっていきまっしょい』の舞台は1976年の愛媛県松山市。 私が大学生のころの、ボート部のある地方都市の県立進学高、それも「東高」なので、とても身近に感じることができた。 主人公と友人たちを演じた高校生たちがとても良い。 この映画に出た俳優さんたちはもうひとつの高校生活を体験できて幸せだろうと思う。 クライマックスのレース場面に不満がある方も多いようだが、全体としては静かな秀作だ。 同様に四国を舞台にした『青春デンデケデケデケ』(大林宣彦監督 1992年)も、高校生を描いた佳作。 おうどんさんがおいしそうな映画ね。 大林監督の「遊び」の部分は好き嫌いがあるだろうが、この映画もやっぱり、お腹の弱いギター少年白井(浅野忠信)、怪僧高校生(大森嘉文)、明石の蛸(永堀剛敏)と、主人公と共にバンド活動をする友人たちがとても良い。 こちらは私が小学生だったころの香川県観音寺が舞台。 従姉のお姉ちゃんたちが聴いていた歌謡曲やポップスが耳に心地好い。 ありえたはずの高校生活がうらやましいかぎりである。 そう、ありえたはずの高校生活。 僕は学校でフォークソング同好会を作ろうとしたのだ。 坂崎幸之助さんの本を買いました。 岩波アクティブ新書『坂崎幸之助のJ-POPスクール』本体740円+悪税 岩波書店さん、ずいぶんなタイトルの本を出しますが、タイトルから受ける印象と中身の印象はだいぶ違います。 これはFM埼玉(って今は言わないのか、「NACK 5」ね)の番組にあるコーナーの名称そのままだからしょうがないんですね。 「J-POP」というよりは、「J-POP」と呼ばれる前の日本のポップス史です。 なぎら健壱さんに『日本フォーク史的大全』(ちくま文庫)という本があって、これはとてもおもしろい。 だいたいそれと同じ時代を、坂崎さんの個人史と併せて語っています。 自分史「第n楽期」に「講義」が挟まれていて、取り上げている人は ザ・フォーク・クルセダーズ 岡林信康 吉田拓郎 ガロ 古井戸 はっぴいえんど 斉藤哲夫 ちゃんと色が出ていて、妥当な選択です。 幸之助さんは、日本のポップス史関係だと、実にいい仕事をしてます。 アルフィーは……あくまでも御本人はアルフィーが本職。 幸之助さんがアマチュア時代にやっていた「へそ下三寸」というバンドのことは耳にしたことがあるのですが、そのメンバーだった人に驚きました。 岩波文庫『ドイツ・イデオロギー』の訳者なんだそうですわ。 あ、「新編輯版」になって名前が落ちてる。 もちろん廣松渉さんではありませんよ。 それはさすがにありえない。 小林昌人さんという人です。 「ドイデ」って言い方、懐かしい。 「なになす」なんてのもあったんですよ。 レーニンの『何をなすべきか』ね。 吉祥寺の特殊書店で店番をしている時にそれっぽいお客さんが「ナニナスを10冊欲しいんだけど」みたいな言い方をしまして、私にはなんだかわかりませんでした。 ロベルト・カルロスが「ロベカル」になるのと一緒ですな。 これもあんまり好きじゃない言い方です。 つげ義春が「つげよし」 江口寿史が「えぐひさ」 ナンシー関が「なんせき」 佐高信が「さたまこ」 アグネス・チャンが「あぐちゃん」 南沙織が「みなさお」 あ、また始まっちまった、やめておきます。 やっぱり枕元の山です。 幸之助さんは名門都立隅田川高校にフォークソング同好会を作りました。 私もその少し後、のどかな県立のんびり東高校にて「フォークソング同好会」を結成いたしました。 が、それは一瞬のことに終わっていまいました。 学校当局に認めてもらおうと、その必要条件である20人のメンバーを集め、顧問になってくれる先生をお願いして、「やった!」と思ったら生徒課というところからお呼び出し。 教師に昼休みに廊下で説教され、次の授業が始まっても「ちょっと待て」とさらにだらだら。 要するに「やめろ」です。 結局生まれかけた「フォークソング同好会」は圧殺されてしまいました。 実に不愉快な思いをしたので、私はそれ以後マジメに学校行事に参加することがなくなりました。 ナニかといえばエスケープするようになったのは、そのセンセイのおかげです。 実に虫の好かない教師でしたが、その後確実に出世コースを昇って校長となり、さらにはこの地域の教育長とまでなったそうです。 勲章なんぞももらったのかな? ま、社会的地位が高いとされるヒトなわけですが、私が今まで出会った教師の中で、私が最も軽蔑する人物であります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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