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テーマ:お勧めの本(7264)
カテゴリ:読書
小説「ジェーン・エア」を読み始めました。きっかけは6月に公開される
同名の映画で「300」のステリオス、マイケル・ファスベンダーが重要な 役で出るのを知って、映画を見る前に原作を読もうと思ったからです。 「ジェーン・エア」はもう20年以上前に読んだ記憶があり粗筋は知って いました。「嵐が丘」なども同じ頃読んで、どちらもストーリーは強烈で よく覚えているけど、だからといって登場人物に深く共感したりその本を 読んで人生観が変わったということはなく、とりあえず何冊か義務的に 読んでみた世界文学全集の1冊という感じでした。 今回読み返してみて(まだ全部は読み終わってない)それでも若い頃に は気付かなかったところが気になったり注目したりしました。主人公の ジェーンは貧しい家に育ったという印象があったけど、引き取られた伯母 さんの家はお手伝いさんなどもいて全然貧しくなかった!ただ物語によく あるパターンでこの伯母さんは血の繋がらない姪(彼女の夫の妹の子が ジェーン)をきらっていじめ、ついには衛生状態のよくないひどい寄宿学校 に送りこんでしまいます。自分の子供はもちろんこんな学校に入れたりは しません。 その学校は食べる物も着る物もひどく、寄付金でまかなわれているよう なところでした。当時お金持ちの家の子はきちんとした学校に行って、 孤児はこのような学校へと差が激しかったようです。ジェーンの両親も 親戚も貧しいというわけではないけど病気で二人とも相次いで亡くなり 孤児になる、当時はそのような子供も多かったとおもいます。ただジェ ーンは生徒の半数が病気にかかって問題となるようなひどい学校に入 れられていたけど、そこで素晴らしい友人と教師に出会います。年上の 親友とは悲しい別れがあるけど、それでも彼女はその2人をモデルにし て確固とした自我を築いたと思います。そして学校で学ぶことで教師の 資格を得た、女性が働いて自立するのが難しい時代、自分で仕事をして 自立できるというのは素晴らしいことで、自立できるからこそ自由もある よい先生に恵まれて人生のモデルができたことと資格を得たこと、衛生 状態はひどかったけどジェーンがこの学校から得たものは大きいと思い ました。 やがてジェーンはもっと広い世界に出てみたくなり、広告を自分で出して 家庭教師の職を得ます。家庭教師というと今では学生のアルバイトという イメージですが、当時はよい家に雇われれば学校の教師よりもずっとよい 収入が得られたみたいです。住み込みで働くお屋敷のめったに帰ってこな い主人がやがてジェーンが愛するロチェスター氏、マイケル・ファスベンダー の役です。 やっとステリオス登場!とわくわくしながら読むのですが、どうもこのロチェス ター氏、文字で読む限り私の好みでないです。小柄だけど胸幅は広くてがっち りしていて、顔はハンサムというより不細工、スパルタ戦士ステリオスを思い浮 かべればそりゃあがっちりとした体型は理想だし、戦士たるもの美形より相手 をビビらせるくらいいかつい顔の方がいい(笑)、いえ、もちろんステリオス、 マイケル・ファスベンダーはかっこいいです。かっこいいけど美形というのと はちょっと違う、なるほどこの役にはぴったりなわけです。今はそうやって映画 スターの顔を思い浮かべられるので楽しく読めるけど、相手役の男性が自分 の理想とは違う、だから若い時はあんまり共感できなかったのかな、と納得 しました。さらにこのロチェスター氏、屋敷に閉じ込めた妻がいるという暗い 秘密(こっちはストーリーで重要だからよく覚えていた)の他に若い頃は女優に 入れこんでほいほい援助していたけど裏切られ、その女優の子で自分の子か どうかわからない女の子(顔は全然似ていない)を屋敷に引き取って家庭教師 をつける、なんていう過去まであって、無愛想なのにそんな秘密をジェーンに ベラベラ話す、ああ、こんな男なら若い頃の自分が好きになるわけがないと 納得しました(笑)全体の三分の一くらい読んだところではロチェスター氏、 全然印象よくないです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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