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カテゴリ:芸術
ミケランジェロ展に行ってきました。 今年のルネサンス三大巨匠の美術展の中で、ミケランジェロ展 は一番興味もあったのですが、同時に迷いも多くすぐそばを通り ながらなかなか見に行かれませんでした。 迷いの理由としては・・・ ・ミケランジェロの代表作は彫刻や壁画なので持ってくることは 不可能で、一番見たいものはイタリアに行くしかない。 ・ターナー展と時期が重なり、どうしてもそっちの方へ・・・ ・ミケランジェロの生涯をたどるとひっそりと芸術に打ち込んでいた わけでなく、歴史に登場する人物との関わりが深く濃厚で、その相手 の中に自分がトラウマになるほど怖れている人が複数いる。 ・正直ムキムキの男の人は好きでない(笑) でも迷っているうちに終わってしまっては後悔するので、天気のよい 日を選んで思い切って行ってきました。 ミケランジェロ展、団体客が入っていたこともあってかなり混んでいま した。予想した通りミケランジェロの彫刻作品は「階段の聖母」他数点? で、主な展示品はスケッチや手紙などでした。映像でシステーナ礼拝堂 の壁画を近づいてじっくり見せてくれたり、実物大の「最後の審判」が 飾られているので、実際にローマに行く予定のある人や行ってきた人には とてもよいと思います。「あそこはああだったのよー」という旅の思い出 話があちこちで聞こえました。 「階段の聖母」ミケランジェロが作った年齢を考えるとすごいです。この 頃はまだメディチ家のロレンツォも健在で、平和が保たれ芸術文化が華やか な時だったのでしょう。 個人的にはミケランジェロがクレメンス7世(メディチ家、ジョヴァンニの 従弟にあたるジュリオ)にあてた手紙やその返事にとっても感動しました。 どちらもきちんとした教育を受けた人らしく細かく丁寧な文字、ミケランジェ ロとレオ10世(ジョヴァンニ)は同じ家で育ったにもかかわらずあんまり 仲は良くなかったようですが、ジュリオの方は互いの立場が変わっていろいろ あっても敬愛の気持ちはずっと続いていたのだなと感動しました。 「クレオパトラ」の絵は裏にびっくりしましたが、表の絵も美しいけど怖い です。私はクレオパトラというよりも映画で蛇を巻き付けて登場したアレキ サンダーの母オリュンピアスを連想してしまいました。蛇を巻き付けたオリュ ンピアスというのは映画ではなく漫画に出てきたのかもしれませんが、いずれ にせよ怖い、この絵は若い貴族の男性に贈られたようですが、裏の絵やクレオ パトラという題材そのものが何を意味しているのか、うーん、気になりました。 迷いと葛藤があったミケランジェロ展ですが、やっぱり行ってよかったです。
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