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2013年12月21日
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カテゴリ:芸術


カイユボット展を見に行きました。正直カイユボットという
画家についてほとんど知らないまま知り合いの方に誘われて
行ったわけです。印象派の画家と多く交流があり、また積極的
に印象派の絵を購入して支えたというこの画家の絵は家族や
友人など身近な人、そして身近な場所を題材にした作品が多く
穏やかで安心して見られる絵という印象を受けました。

カイユボットは裕福な家に生まれているので、自分の作品を
積極的に売ろうとはしなかったようです。弟の1人は写真家
になるのですが、この人は最初は音楽学校に行っていました。
芸術をたしなんでそこそこうまくなったけど天才ではなかった、
そんな兄弟なのでしょう。兄弟は生活には困らないのでボート
遊びや切手のコレクション、ガーデニングなどいろいろな趣味
を一緒に楽しんでいました。ただ何一つ不自由のない金持ちの
お坊っちゃんだったというわけではなく、別の弟が若くして病気
で亡くなっていることもあってカイユボット自身も常に死を意識
していたのか20代で遺言を書いて自分の作品のことを気にかけ
40代で亡くなっています。

印象派の絵というのは実物そっくりに描くのではなく、あくまで
も画家が見た印象を大事にしているというイメージがあったので
すが、カイユボットの絵はかなり細かくて写実的なものがたくさん
ありました。写実的なんだけどどうも奥行きやものの大きさがちぐ
はぐで遠近法にのっとってない(笑)別荘で描いた絵は印象派風
で水面の筆のタッチが粗すぎる、などなど批評しながら見ていたの
ですが、こんなに水面に筆の跡をくっきり残したら水に見えないで
しょうにと粗さがししていた絵をかなり離れたところで見たらアラ
不思議、水が光を反射して波打っているように見えてくる!印象派
の絵は魔法のようでおもしろいです。

でも今回の美術展で一番印象に残ったのは、カイユボットさんには
とても申し訳ないけど、常設展の方にあったモネの「黄昏、ヴェネ
ツィア」でした。その絵は赤、青、黄色の鮮やかな原色が使われて
いて、睡蓮の絵などで思い浮かべるモネの絵とは全然違うのです。
さらに私にとってヴェネツィアはターナーの絵で見慣れたおなじみ
の場所(実際に行ったことはないけど)ヴェネツィアの絵はこうある
べきだというのが頭の中にしっかりインプットされていて、さらに
印象派の画家モネの絵も代表作がしっかり頭に焼きついているので
す。だからその「黄昏、ヴェネツィア」を見た時にものすごい違和感
と不安を感じました。よく知っていてこうあるべきだと自分の中で
完成された世界がまったく違う色で表現されている、ヴェネツィアの
空や運河は時間によってはこんな色に染まるのかしらととても不思議
でその絵から眼が離せなくなり、長い間じっと見ていました。

感動というものは、自分の思っていた通りに心地よく描かれた絵ではなか
なか生まれないのかもしれません(でも前衛芸術的過ぎても自分との共通
点がなくて感動できないけど)自分がこうであるとよくわかっている、こ
うなるだろうと予想している世界で思いがけない表現をされると不安にな
る、違和感を感じ居心地が悪くなる、そうしたひっかかりこそが感動を生み
情熱をかきたてるのではないか、そんなことを考えさせられました。







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Last updated  2013年12月21日 17時46分22秒
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