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カテゴリ:オーラの泉
最近になって、今が人生の大きな転機と思えるようになられたようです。
海「30歳っていうことになってきて、まあ『今までにままじゃいけないぞ』と。 まあまた突っ込まれると答えに困るんですけど『このままじゃいけない』と。 やっぱりもうちょっとしっかりしないといけないのではないかと。 人間としても、役者としても。それはやっぱり今まで僕が、今おっしゃったように 材料があっても自分の料理の仕方をもう少し工夫するべきではないのかってことを…まあ お言葉を借りるようで申し訳ないんですけど、それをこう… ちょっと見直さなきゃいけないかなと」 国「じゃあ、早速メッセージの方に…」 江「本当に難しい…ねえ?」 美「そう☆」 海「何か気まずい感じですか?☆」 江「…」 海「怖え~☆」 美「怖え~のよ☆」 江「…ちょ、ちょっと遠巻きのところから話しましょうかね…」 海「怖え…お茶欲しい、これ…☆」 江「それで、夢物語の前世の続きですけどね、いくつかある中の一つってありましたけれどね、 その前も結構やっぱりあるんですよね。でね、そこでとっても象徴的に思うのは 実はねスコットランドにいらしたことがある。でいてね、剣がとっても得意だった。 あの…剣術ですよ。やっぱりその頃も結局はまあ… ある程度の位を持っていらっしゃったというのがあったんだけれども 全部、家を捨てたんですよね。何かその時、時代とかの土着(その土地に代々伝わる)の 何か宗教的なことじゃないかと思うんだけれども…」 海「土着って何ですか?」 江「洞穴みたいな…洞窟のようなところ、そういうところに入って中で ずっと暮らしたっていう…祈りの日々を送っててね…」 海「憧れるとこある…」 国「あ、そうですか」 海「うん…」 江「私は非常に不思議に思うのは、芸術ということに対する才能はもちろんあるけれども どっちかと言うと海老蔵さんの場合は修行僧なんですよ。 だから僧侶に憧れるのも分かる気がする。だから常に自分との自問自答の中で繰り返して… 要するに禅問答してるというかね…だから自分は自分の全ての立場、全部捨てて… そういう風にしてますでしょう?だからね、意外と捨てることに対する恐怖心はないんですよ」 海「そうなんですよね…今だにやっぱりそこは葛藤があって、例えば市川團十郎家って… 辞めてもいい覚悟があるんですよね。全部捨ててもいいって、子供の時から思い続けている。 それはあるある…って」 江「それがある意味で、すごく危険なところでもあってね…」 海「そうなんですよ、危ないんですよ☆それを抑えられない自分が…」 江「今ではね、舞台に立っていらっしゃるからお客様のことも考えるんだけど 実は自分との闘いのためにやっているところがあるんですよ、常に」 海「そういうところがありますね、若い時は特にそうでした」 江「だから自分の中の哲学で、それこそ芸術もそうだけれど、人格的なこと、哲学ね。それこそ 『自分はこれをやって、これには何の意味があるんだ?』一つ一つの型を見ても 『これに何の意味があるのだ?』ということを、常に一個一個、しらみつぶしのようにね、 だから尽きることがないわけですよ、毎日、毎日。だから 『今日は何も考えることないや』っていうのはないんですよ」 海「ないですね」 江「元々が…生きる禅問答の人なんですよ」 海「ふーん…」 江「ね?禅問答の人…で、そういう前世もありますよ。だからそうやって篭もる。 また面白いんだけども、この国にいた時もあるんですよ。それは何をやっていたかというと 山伏をやっていたんです。だから後もう一つには、火を見るのが好きなはずですよ」 海「あ、大好きですね。大好き大好き…」 江「で、火を見てると落ち着くはずなんです」 海「あ、落ち着く落ち着く…☆」 国「あーそうですか☆」 江「だから要するに山伏とかの人がやっていた護摩…」 海「あー護摩、そうですね」 江「焚く…こう…見て落ち着くっていったら火なんですよ」 美「そうして、お不動様(不動明王 炎の中に座し剣と縄を持ち 心の内外の悪魔・煩悩を祓う)が後ろに火を背負っていらっしゃるの。 火焔の中でね。で、あの…團十郎さんのところはお不動様が守っているから それでしょっちゅう成田山へ行っていらっしゃるでしょ?」 海「はい」 美「だから『鳴神』なんていうのは、ぴったりなのよ」 江「…全然話は違うんですけどね、あのね『子供が親を選んで生まれて来る』と 私は言うんです。そこが自分に一番ふさわしいと思うから。 お父様自身と一番の違いっていうのは、お父様は常に基本、型の人なんですよ。 だけれども海老蔵さんはね、それを全部、壊すタイプなんですよ。 壊すっていう言い方は間違いかもしれないんだけれども、その時その時の意味合い 理由があるから。その理由に合わせて臨機応変するべきではないかという考え方なんです、 元々が。でも、このお父様がいて下さるから常に基本は頭から離さないんです。 このお父様でなかったら、逆に言うと、水が氾濫するように訳がわからなくなっちゃう 可能性があったの」 海「うん…それはあるかもしれない…」 江「だからそういった意味では、この家に生まれて来たというのは、敢えて自らが望んで その型というものの中で自分がどのように生かしてゆくかということを 自らに課せたんですよね」 海「いや…でも凄くその通りだね」 国「あ、そうですか、今の話も…」 江「(美輪さんと少し小声でお話されて)…で…」 海「で…」 美「これからが問題☆」 江「あのね…実はこれね…非常に…今日やっぱり、お出になられたのは意味があって… 何故かというと今よりも少し前なんですけれどね…去年くらいかなあ… またね、いろいろと捨てたくなっちゃってた時期なんですよ」 海「うーん…ちょっと待って下さい、ちょっと待って、冷静に考えさせて下さい…去年? …何かを捨てよう…ああ…はいはい…」 江「申し訳ないけれど、はっきり言うと強さと弱さとが物凄く共存してるから」 海「あーそうですね」 江「常にその…『貫こう』という熱意、そして強い意志と、後は不安… 誰もがそうかもしれないけれど、特に強い、そのコントラストが。炎のように強い。 それが見事にオーラに現れているから。だから非常に赤い強い色もあるんだけれども 物凄いブルーもあって、それでいて、紫の部分はとっても大きいんですね。 ということは、やっぱり『ああ、優しい人なんだな』ということが分かるんだけれども。 だから常に自分が今まで『情に振り回されずにいかなければ』っていうことが いつも闘いだったはずなんですよ。 『冷静に、一番良いことをだけを貫く。馴れ合いとか情とか そういったことで答えを出すことだけは止めよう』っていうね ここがいつも葛藤だったと思うんですよ。 『これを言えば角が立つんだけど、でも言わざるを得ない』とかね そういうことがいろいろと、いっぱい周りにあったと思うんです。 で、そこで…最初のお言葉じゃないけれども、本当に一人前という心積もりを持たなければ… なります」 美「今、江原さんがおっしゃったことを通訳しますとね…」 海「通訳…はい…☆」 美「その…英国にいらした頃ね、穴の中でずーっと修行していらしてね 今度はそれがあったがために、そこからポーンっと飛躍しちゃって、グローバルに… 空を見るっておっしゃったでしょう?空を、その人が見たいのね、大きく… 今までこうやって(小さくうつむいて)いたでしょう? だから今度はそれをバーンっと断ち切って、うわあーっと羽ばたいて 今度は俯瞰で全てを見るということね。地球規模で、世界規模で、とにかく… 今は梨園(歌舞伎役者の世界)というものが、形で、型で『何々家の型』 …練り上げられて、そう出来たんだけれども、今度はそれを打ち破ろうと… 六代目・菊五郎(1885-1949 初代・中村吉右衛門と共に「菊吉時代」を築いた名優。 歌舞伎に近代的な解釈を加えた)と言う方がね、打ち破ろうとして いろんなことをおやりになったでしょう?新しいものをおやりになって、自分で研究したり… 何か今までのものをぶち破って…でないと歌舞伎は衰退していって 古色蒼然としたものになる…もう言葉が判らないですから、能とか歌舞伎っていうのは。 もう個々でしゃべられてますからね、古い言葉で。 今は『マジぃ~』とか、今『怖え~』っておっしゃったけれども 『怖え~』なんて言葉は昔はなかったんですよ。『怖い』でしょう? だから、そういうものが全部、言葉や何かもズレまくっている… それを、どう昔のものをやりながら接近させて、若い人達が観ても 『わあ、面白れえ』っていう風に言えるものをもってゆくか。 古いものを残しながら、それを現代風に、現代の人たちに、どう通訳して判らせてゆくか… ってうことが、これからの一つの大きな課題と目的で その責務だということをおっしゃっているわけでしょう?」 江「ちょっと余談なんですけど…兎にも角にもね、あの…舞台以外のことで 事故、怪我、注意です。時々、気持ちがあまりにも苦しくなった時に 割りと無謀な行動を取るんですよ」 海「いや、かなり無謀ですね、僕。何か…『よく生きてたな』っていうことが凄く多いです」 江「プラスね、自分を試すんですよ。『これに自分は恐怖を抱くか?』とか、後は 『これで死んでもいいか?』とか」 海「いや、だから『運命が殺すんだったらば死んでしまうだろう』という位の気持ちで やっちゃうことがありますよね」 江「さっき言った『素材と料理』、これをよく理解すれば、あの… そんなことで料理を誤ったらいけないんですね」 海「そうですね…焦がしちゃいけないですよね…」 江「決まってないんですよ、出来は。自分次第」 美「あのね、だから何故ね、こういう世界へ自分で選んで来たかって… つまり、責務、義務の勉強のためなんですよ」 海「…みたいですね、何か話を全部まとめてみると」 美「そうなんですよ。責務、義務を。義務や責務はなくて良かったんですよ、前世は。ね?」 海「うん…もう一回位、続いて欲しかったですね☆」 美「そうはいかない☆だから、義務も責務も感じなくてね 自分勝手に自分の好きなように生きていれば良かったんですよ。 ところが結局、歌舞伎になると、あなた自身がいなくなると 他の脇役の人たちや他の役者さんたちも相手役の人たちも、皆さんお困りになる。ね? それで歌舞伎全体が困るようになる。例えば劇場の人たちも とにかく数え切れない大勢の人たちが、たった一人の不始末で皆が困るんですよ。 だから、それを勉強するために、自分で選んだんだから、覚悟を決めなさい☆」 海「覚悟ねえ…☆」 江「本当にね、海外とかでも暮らしやすい人です。 『もう…向こうで暮らそうかな?』みたいな風になる人です」 海「ああもう、全然思ってますね。だからあの…芝居をしている時は、結構 芝居ばっかりになるんですけど、ちょっと一度休みに入ると 『海外に行こうかな?グリーンカード当たらないかな?』くらいの勢いで… 結構考えたりしますよ、普通に…いやさっきも考えてた」 国「本当ですか?『海外いいかな?』みたいな…」 海「『ハワイとかいいかな、いやヨーロッパもいいよな』…でもやっぱり 歌舞伎をし続けるということですよね」 美「自分で選んだんですもの」 海「もうそうですね、わかってます…でも一応ほら、言われてちょっと もう一回確認のために☆」 続きます。 「オーラの泉の日記」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 26, 2008 08:35:15 AM
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