堺雅人さん主演。珍しく夫が観たいとのことで一緒に鑑賞しました。
【作品の内容に触れますので、ご覧になりたくない方はどうぞスキップなさって下さいね】
舞台挨拶付きの「ジャージの二人」を拝見して以来、
堺さん出演の作品には足を運ぶようにしていますので、
今作も、秘かに一人で行こうと計画していたのですけれども、
初めて最後まで大河を観終えたことで同時代に興味が湧いていたためか、
「武士の家計簿」告知番組がちらほら目に入った途端、冒頭のように
「観たい」と言い出した夫。
それならば、とチケットを用意して予定を入れていたところ、
「徹子の部屋」に原作者の方が出演されるとのことで事前に拝見、
すぐに「どこかで見た方だな…」と思い、手持ちのテキストを確認すると、
やはりNHK「古地図で巡る龍馬の旅」でナビゲートをされていた磯田道史さんでした。
どっさりと持ち込まれた古書の数々を前に、当時の生活ぶりを楽しそうに語られる様子に
さらに興味が湧いて、原作の新書も購入。
学生さんたちのテキストとして執筆されたという薄めの本は
充実した内容ながら読みやすく、ちょうど今年7月に訪れた
金沢の武家屋敷跡周辺の雰囲気も思い出しながら、準備万端で
映画鑑賞に臨みました。
作品は、会計能力に長けた武家の物語。
原作では詳しく語られていない出世の経緯や親子関係が膨らませてある一方、
何故、家計が破綻したかといったあたりが、懇切丁寧な原作に比して
少し伝わりにくいように思えましたけれども、小さな笑いどころ多く、
近ごろはお目にかかれない、ほのぼのとした気持ちになれる
家庭映画になっているように思います。
(幕末~明治とほぼ同時代に著された家庭小説、若草物語や赤毛のアンにも、ときおり
「○○が□セント、△ドル」などといった会話がでてきますけれど、
こういった細々としたお金のやりとりの描写があると家庭の雰囲気が出るのでしょうね)
堺さんは、やはり月代がお似合い、端正で真面目な上にどこかコミカル、
優美な仲間さんとのコンビネーションが素晴らしく。
篤姫のときに共演されていた松阪慶子さんとの親子関係も面白く拝見しました。
映画館に夫と足を運ぶのは久しぶりでしたけれど、考えてみれば
前回の鑑賞は「南極料理人」、今回も楽しめたようですので、
これからも堺さん出演の映画は夫婦でチェックすることになりそうです。
鑑賞後は、図書館にあった磯田さんの著書を読む毎日☆
来春の京都・龍馬ゆかりの地めぐりの準備も兼ねて愉しみは続いています。
「堺雅人さんの映画鑑賞の日記」