カテゴリ:こだわりの食材
春は小魚が美味しい季節です。いかなごや白魚(しろうお/しらうお)は有名
ですが、「のれそれ」はいかがでしょうか。この「伸るか反るか」みたいな名 前の魚は、岡山では「べらた」と呼ぶそうですが、穴子の稚魚です。10cm たらずで、透明で、薄っぺらくて頭としっぽがとがっていて、ぬるぬるしてい ます。ようやく目らしきものが判る程度で、噛んでも骨などは分かりません。 正式には、親の穴子と形状が違うためか「(柳の葉の形の)幼生」と呼びます。 黒潮に乗って春に日本沿岸で獲れるようですが、すし屋などでは2杯酢に紅葉 おろしと小口切りの細ねぎを添えて出てくることが多いようです。「しらうお の踊り」のように生きてのたくっているわけではありませんが、箸でつまみに くく、口に入れても多少ぬめります。噛むと水っぽさの中に魚特有のうまみと いうか、かすかな甘みを感じます。酢の物がぴったりですが、あまり長く酢に 浸け込んでいてはいけません。せっかくの透明感が白く濁ってきてしまいます。 ほかに卵とじなどもできるようですが、生以外で食べたことがないので、どの ような感じかは分かりません。でも、比較的くせのない稚い魚をいただくわけ ですから、新鮮なうちになるべく手を加えずに口にするのがいいのではないで しょうか。余談ですが、白魚は「踊り食い」や指の形容にするときは「しらう お」ですが、この季節の各地の河口付近で「四つ手網」漁で獲る魚は「しろう お」が多いようです。それぞれ別種ですが、味の違いまではどうでしょうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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