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テーマ:暮らしを楽しむ(383997)
カテゴリ:<緩和編>で笑え!!
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<前編はコチラをクリック!!> 次の日、学校の帰りに、三人は意気揚々とその川へと向かった。 仕掛けを引き上げてみる。 するとそこには、 ●食いちぎられたミミズの残骸 が針にぶら下がっていた。 三人は確信した。 「奴は、間違いなくここにいる!!」 今日は、学校であらかじめミミズを捕まえてきていた。 それを針に括り付けて、 いざ勝負。 その時、 後ろをチャリンコで通りかかった、一人のオッサンが言った。 「兄ちゃんら。 そんな仕掛けじゃ魚は釣れんな」 その目は、明らかに三人を嘲笑っているように思えた。 3人の子供たちにとって、大人の言うことは絶対だった・・・。 マーボは、歯を食いしばった。 ユッキーは、涙をこらえた。 ケロは、厳しい目つきで、 通りがかった女子高生を凝視していた。 3人は思った。 「ダメかもしれない・・・」 <紅影勇輝による当時の回想> 「正直、諦めかけていました。 あの頃は、大人はみんな偉いんだと思ってましたから。 大人に言われたんだからもうダメなんだろうと、何となく直感していました。 え、ケロ?ああ、あいつは女子高生を見て興奮していただけです」 「ぽちゃん・・・」 「ぽちゃん・・・」 目の前を、大きな魚が飛び跳ねる。 確かに魚はいるようだ。 だが、一向に竿に当たりが来ない。 小一時間が経過した。 竿は未だ微動だにしない。 オッサンの言っていたことが、いよいよ現実味を帯びてくる。 マーボが、ぶっきらぼうに言った。 「飽きてきた」 子供の集中力などたかが知れている。 何も起こらない一時間をこのまま続けるほど、彼らにとって苦痛なことはなかった。 <マーボによる当時の回想> 「そもそも『川の主』って・・・。 ガキの発想でしょ?僕はその頃からマセたガキでしたから、 冷静に考えて、それはないなと思ってました。 もうこの時は、家帰ってファミコンがやりたかったですね」 誰もが諦めかけていたその時、 ケロの持っていた竿が大きく上下にしなった!! 「きたぞ!!」 ケロが、映画版の「のび太」のような表情で叫んだ。 ユッキーとマーボは、ケロの後ろで胸を高鳴らせた。 5分間、いや、もっと長かっただろうか、魚とケロとの格闘は続いた。 しばらくして、ユッキーはあることに気が付いた。 どうやらマーボも気が付いているようだった。 ユッキーはケロに言った。 「お前、もしかして釣れた演技してる?」 ケロはユッキーの方を振り返り、言った。 「テヘヘ(笑)」 一切、かわいくなかった。 むしろ、その笑顔が憎らしくもあった。 「お前みたいな奴は・・・」 「お前みたいな奴は、 アラレちゃんにウンコと間違えられてツンツンされてしまえ!!」 と言おうとした僕よりも先に、マーボがサッカー部仕込みのキックで、 ケロの乗っているイカダを蹴り込んだ。 岸から離れていくイカダ。 ケロは岸に上半身、イカダに下半身を残した状態になった。 ケロは言った。 「オイ・・・、落ち・・・」 ケロが、今にも川に落ちそうになって助けを求めている姿を見て、 ユッキーとマーボは、すかさず、 手を叩いて大爆笑した。 二人は、面白そうだからしばらくこのまま眺めていた。 (中島みゆき「ヘッドライトテールライト」が流れ始める) 語り継ぐ、人もなく~♪ふきすさぶ風の中へ~♪ 紛れ散らばる、星の名は~♪忘れられても~♪ プルプルしだしたケロの下半身。 彼の筋力よりも、川の流れの方が強く、 イカダは無情にも岸から大きく離れていった。 ケロの体は、くの字から徐々に水平へと変わっていった。 ヘッドライトテールライト~♪旅はまだ終わらない~♪ ヘッドライトテールライト~♪旅はまだ終わらない~♪ 必死でこらえる力尽きそうなケロの手を、 ユッキーとマーボは、ためらうことなく、せーので 蹴った・・・。 <ケロによる当時の回想> 「絶対、殺してやると思いましたね、この時は」 そして、ケロは、 「うぴょぴょん!!」 とだけ奇声を発し、 川の中に落ちていった・・・。 その姿が、やがて見えなくなる。 数秒して、浮いてきたケロ。 ケロは言った。 「チンコが・・・ 俺のチンコがヤバイんだ」 ユッキーとマーボは、一週間前にケロがチンコの手術をしていたことを思い出した。 ケロは、自転車でコケ、チンコをメガヒットしたことにより病院に運び込まれていた。 その時、マーボが叫んだ。 「おい!!見ろ!!」 ユッキーはマーボが指差す方向を見た。 誰も持っていない竿がしなっている。 ユッキーは叫んだ。 「川の主だ!!」 「ケロはどうする?」 マーボが尋ねた。 ユッキーは、言った。 「関係ねぇ!!今は『川の主』が優先だ!!」 <紅影勇輝による当時の回想> 「あの頃の僕は、井上陽水の「傘がない」的なタイプの人間でしたね。 つまり、都会では自殺者が増えていたりと深刻な中で、 でも今、自分にとって重要なのはむしろ、 この雨の中を恋人に会いに行くための傘なんだ、と。 そんな感じでしたね。アッハハハ・・・」 足跡は、降る雨と~♪ 降る時の中へ消えて~♪ 称える歌は~♪英雄のために過ぎても~♪ ヘッドライトテールライト~♪旅はまだ終わらない~♪ ヘッドライトテールライト~♪旅はまだ終わらない~♪ ユッキーとマーボは、手を取り合って竿を引き上げた。 思いのほか、引きが強かった。 「でかいぞ!!」 2人は、これが「川の主」であることを完全に確信していた。 「やった!!やった!!」と、それしか頭になかった。無我夢中だった。 その頃、ケロが陸に上がってきた。 ケロは泣きそうな顔で、言った。 「おめでとう。 俺が釣れたな・・・」 ケロのTシャツの背中には、この「プロジェクトF」始動のきっかけとなった ●針金 が、しっかりと喰いついていた・・・。 行く先を照らすのは~♪まだ咲かぬ見果てぬ夢~♪ はるか後ろを照らすのは~♪あどけない夢~♪ ヘッドライトテールライ~♪旅はまだ終わらない~♪ ヘッドライトテールライ~♪旅はまだ終わらない~♪ 「川の主」はケロだった。 そして、ケロのチンコは、奇跡的に無事であった。 ケロは言った。 「チンコの神は、 俺に味方した・・・」 司会者:「さて、スタジオには、伝説を築き上げたお三方に来て頂きました。 どうぞ!!」 (三人が、席に着く) 司会者:「ではまず、ケロさん。この時の正直な気持ちはどうでした?」 ケロ:「その前に、ユッキーさんはどうだったんでしょう?」 司会者:「いや、まずはケロさんにお聞きしているんですが・・・」 ケロ:「ところで、マーボさんはどう思います?」 司会者:「いや、だからまずケロさんに・・・」 マーボ:「あの、それは何時何分何秒、地球が何回周った時の話ですか?」 司会者:「はい?・・・」 ユッキー:「うーん、2回でしょうね」 司会者:「いや、答えないで下さい」 マーボ:「マジで?絶対ぇか?命賭けるか?」 ユッキー:「おう、命賭けてやろうじゃんか!!」 マーボ:「ちなみに俺は、ウナギ屋の匂いで、ご飯3杯はいけるから!!」 ケロ:「あ、弱ぇ。俺なんか4杯いけるし」 司会者:「・・・・ハイ、もういいです」 ここにまた、新たな 「遥かなるバカ伝説」が誕生した。 というわけで、小説っぽい感じでお送りいたしました♪ 本作への感想などありましたら、是非コメント欄へ!! (今後の参考にさせて頂きます☆ 書いててグダグダだったけど、読んでてグダグダだった?(笑) それが狙いなんだけどね) (※本作は、実話を元に登場人物の会話などを多少アレンジしております) ←1日1クリックで、何の成長もない紅影を応援しよう!!現在26位。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/06/10 01:38:46 AM
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