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bunakishike
折に触れて聞いた音楽の感想をだらだらと書いています。
音源は主に海外サイトからダウンロードしたハイレゾで、その他観たコンサートや映画などの感想を綴っています。
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ヘレン・ミレン主演の事実にもとずく物語。
クリムトの「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像1」別名「黄金のアデーレ」というオーストリアの国宝級の絵画にまつわる訴訟を題材にしている。
訴えたのはこの絵の本来の持ち主のマリア・アル
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トマン、訴えられたのはオーストリア。
訴訟を推進したのが作曲家アーノルト・シェーンベルクの孫ランディ・シェーンベルクという豪華?キャスト。
この絵はモデルの夫のフェルディナントがクリムトに依頼したもので、マリアはフェルディナントの兄弟のグスタフの娘。
物語は、絵画の返還訴訟とナチスに占領されたオーストリアでのマリアの激動の人生が同時進行で描かれている。
国家を相手にする訴訟という困難な事態に対し、再三訴訟をやめたいというマリアをなだめ、粘り強く訴訟を進めていくランディの仕事ぶりが印象的だ。
マリアの亡命の緊迫したシーンもハラハラドキドキの連続で、単なる訴訟の話だけに終わらない、ドラマティックな展開で最後まで飽きさせない。
最終的にオーストリアの調停委に持ち込まれ、調停委員たちの良識に従った調停結果が発表されるシーンはとても感動的だ。
エンディングでナチスにより強奪された10万点の美術品が、未だに本来の持ち主に帰っていないという事実には驚いた。
いろいろな制約によりこの数字になっているのだろうが、なんともならないのだろうか。
キャストは充実している。
マリア・アルトマンを演じているヘレン・ミレンは意志が強く、ユーモアも持ち合わせている魅力的な女性を演じている。
マリアをなだめすかして最終的に「黄金のアデーレ」をオーストリアから取り戻すことに成功した弁護士ランディ・シェーンベルクを演じたライアン・レイノルズも、どこか頼りなさを残しながら、粘り強く訴訟を進めていく姿を生き生きと演じている。
オーストリアで彼らを支援するフベルトゥス・チェルニンを演じているダニエル・ブリュールも好演。
アデーレ役の女優が絵とそっくりでびっくり。
また、若かりし頃のマリアを演じたタチアナ・マズラニーの唇がヘレン・ミレンそっくりだったことや、ランディの妻役のケイティ・ホームズが水泳の中村礼子にそっくりだったこともびっくりした。
それにしても、「事実は小説よりも奇なり」を地で行くようなお話で、ある種の人々にとって大変勇気づけられることだろうと思う。
ところで、この映画を見ていると弁護士とは何とも大変な仕事だという感じがした。
個人的には、頼まれてもこんな面倒くさい仕事はごめんだと思ってしまうからだ。
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Last updated
2016年01月11日 18時09分31秒
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