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カテゴリ:クラシック音楽
ラトル=LSOのコールス版によるブルックナー・シリーズの第3弾交響曲第7番を聴く。 先に第4番を聴いていたが、配列が独特で、違う版の楽章やら、断片など一切合切集めていたので、聴くのが煩雑で、あまり集中して聴けていなかった。 今回はそういうことがないため、余計なことを考えなくて済む。 ブックレットによると、コールス版は、ブルックナー自身が演奏で何度も耳にした「初版」を中心資料として、ブルックナーの手稿譜などに基づいて構成されているとのこと。 きびきびしたテンポと透明なサウンド、厚ぼったくならないハーモニーなど、現在の筆者の好みにあった演奏だ。 あざとい表現もなく、余計なことを考えなくて済む。 普通だと、ここぞというところで、ためを作ったりするものだが、それもあまり感じられない。 なので、素っ気ない演奏かというと、そういう感じでもない。 流れが渋滞するところもないので、精神衛生上良い。 艶やかな弦、濁りのない透明なサウンドの金管などいうところがない。 コールス版を使ったことで普通のハースやノヴァーク版とどう違うかは分からないが、おやと思うところは少しある。 第2楽章のテュッティになる前の管の進行が少しぎこちなくなるところが一番大きいだろうか。 第2楽章のクライマックスではティンパニとシンバルは使われているがトライアングルが使われているかは分からなかった。 ロンドン交響楽団は特に突出するパートも見当たらず、良く揃っている。 第2楽章のコーダのワーグナー・チューバとホルンのハーモニーも素晴らしい。 ということで、強烈に主張する演奏ではないかもしれないが、水準は高く、版の違いがあるにしても、楽しめる演奏であることは間違いない。 Bruckner: Symphony No. 7 in E Major Version 1881-83; Cohrs A07(LSO Live LSO0887)24bit 192kHz Flac 1 I. Allegro moderato 2 II. Adagio. Sehr feierlich und langsam - Moderato 3 III. Scherzo. Sehr schnell - Trio. Etwas langsamer - Scherzo da capo 4 IV. Finale. Bewegt; doch nicht schnell London Symphony Orchestr Sir Simon Rattle Recorded live in DSD 256fs on 18 September & 1 December 2022 in the Barbican Hall, London お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024年05月14日 15時50分23秒
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