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Her's(ハーズ)奮闘記!

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2015年08月26日
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カテゴリ:主に医療者向け

夏休みもついに最終週となりました(世のお子さま方、宿題はOK?!)



今月末に、わたしも所属させていただいている『ウィメンズヘルス理学療法研究会』主催の研究会が

なんと初めての九州開催、博多で行われます。

わたしは、公私双方の事情につき、今回は残念ながら不参加となりますが、ご盛会をお祈りしております。



さて、「功罪」だなんて、穏やかならぬキーワードで失礼いたします。

が、こういう切り口って、僭越ながら、わたしならでは・わたしだからこそ、の投げかけかしら、と思い

誤解を恐れず、、とは申しません、誤解を生まないように呟いてみたいと思います。



「ウィメンズヘルス(=女性の健康)」と聴いて、何を思い、どのように受止められるでしょうか。

狭義では【女性特有の臓器、疾患、症状の問題】を捉え

広義では【女性の身体とこころに関する問題】である

と、わたしは理解しています。

わたしは、主にがんの術後の後遺症として発症するリンパ浮腫を専門としていますので

正直、自分がウィメンズヘルス領域にいるという自覚は、当初は殆どありませんでした。

ただ、リンパ浮腫はその大部分が女性特有がん(乳癌、婦人科腫瘍)に起因して、圧倒的に女性患者が多いため

その意味においては、ウィメンズヘルス領域と言えるのかも知れません。つまり、上記【広義】の方ですね。

しかし、わたしの印象では「ウィメンズヘルス」=「産前産後」、つまり、上記の【狭義】が最もポピュラーであり

「ウィメンズヘルスに興味があります、勉強したいです(しています)、この分野で仕事したいです」

と言われる方は、殆どがこの部分(産前産後)を指していると感じています。


「誤解を生まないように」という点ですが、

現在、ウィメンズヘルス領域で中心的にご活躍中の方々に対する意見的なものは、特にありません。

妊娠・出産を踏まえた「産前産後」についての研究や臨床に注力されている方々、

そこからの影響が多分に含まれますが、更年期以降のトラブルに対して精力的に対応されている方々、

既にその分野で懸命に取り組まれている方々には、本当に頭が下がります。


問題(と、わたしが感じていること)は、この領域を、これから目指そうとしている方々についてです。


ある種、目新しいジャンルであるため、向学心や探究心など、興味を惹かれるのもわかりますし

その道の「先駆け」的な方々に尊敬と憧れの思いを抱くのもわかる気はします。

しかし、その『憧れ』や『志』が、何だかとても漠然としていて

歯に衣着せずに言えば【「ウィメンズヘルス」という言葉に踊らされている】気がしてならないのです。


わたしは、先に述べた通り、自分がウィメンズヘルス領域にいるという意識は極めて乏しく

言うなれば客観的評価から、次第に「そうなのか」と自覚するようになっていきました。

そんなわたしなのに、これまでにたくさんの(主に女性)セラピストたちから

「ウィメンズヘルスに興味があります」「ぜひ、お話聴かせてください」「相談したいことがあるんです」

と、アプローチを受けてきました。

わたしは基本、来るものは拒まずですから、後進のお役に立てるなら、と殆ど応じてきましたが

ほぼ100%、皆さん【狭義】のウィメンズヘルスについて、わたしからの「何らか」を求めてこられるんですよね。


ちょっと待った。

みんな、わたしのこと知ってるの?わたしの専門が何かわかったうえで、アプローチしてる??

毎回、何とも釈然としない思いでいっぱいになりました。

確かに、まだまだ発展途上の分野であり、情報を得られそうな対象も見つけにくいのかも知れません。

でも、わたしの専門は、少なくとも「産前産後」ではありません。

もちろん、【広義】の方での問いかけなら、喜んで応じます。応じられます。

しかし、ど真ん中の専門ではないことについて、キラッキラのお目々で尋ねられても、わたし、困ります。

※WiTHsに関わる前からでしたが、関わっている間は殊更に多かったですね。本当に困りました。


そして、さらにもう少し突っ込んで思うことは

ウィメンズヘルスって、そんなに珍しいものじゃないんだけど?ってこと。

つまり、あなたの目の前の女性患者は、中枢疾患であれ整形疾患であれすべて【女性】として該当するんだけど、と。




。。。。。うまく言えなくなってきてしまいましたが(汗)まとめます。

「ウィメンズヘルス」という、新たな?未知なる?分野に、光明を見出したが如き感覚が、怖いです。

『女性特有』という意味では、確かに特殊かも知れません。

けれども、目の前の女性を疎かにして、限定されたものにばかり目が向くのは、いかがなものかと。

今、わたしが危惧するのは、ウィメンズヘルスという「学び」、もっと言えば「キーワード」にばかり心を奪われて

患者さまの利益の追求(=サービスの提供)という、大前提が見落とされていないか?というところです。

我々の業界は真面目な方が多くて、皆さん専門職として非常に勉強熱心で、それは素晴らしいのですが

ひとつ間違えると、視野がぐんと狭くなり、何のための勉強か、を失念しがちです。


目の前の女性患者の抱える悩みは、治療箇所だけですか?

キャラクターや環境など、ゆっくり紐解いていけば、女性としての悩みが潜んでいませんか?

そういったものに心を配り、寄り添うだけで、色々なことが変わってきませんか?

それはまさに、ウィメンズヘルスに寄与していることになるのですよ。



新たな学びへの意欲を、決して否定するものではありません。

でも、しっかり足もとを見つめ直して、何がしたいのか、そこからどこへ向かいたいのか

自分の思いをはっきりと自分の言葉で語れるだけの、強い思いを持って、取り組んで欲しいと願わずにはいられません。



う〜ん、長いけど「呟き」ってことにさせてくださいませ。









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最終更新日  2015年08月26日 18時25分48秒
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