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織音 orion

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2006年02月16日
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カテゴリ:村の方言
今日も一日が終わりました。
日中は昨日に続いてのあめ・あめ・・雨・。
そのうち春の訪れを知らせてくれる
「春雷」も遠くに
聞こえてくる事でしょう・。

さぁ~てさて・・。
そういえば昨日の「ゆるい」
についてでしたよね。

「ゆるい」・・
それは「囲炉裏」のことなのですよ。
今では殆ど目にしなくなりましたよね・。
昔はどの家にもあったそうです。
今で言うコタツですよね・・。
暖を、そして団をとる場所なんですよね。
「ゆるい端」などと使います。
そしてその「ゆるい」には
銅でできた箸に輪っかを付けたのが
いつもおいてあった・・。

囲炉裏で有名な話では
千円札にも描かれている
野口英世博士が小さい頃に
やけどを手におった場所も
あのひし形に変形した「ゆるい」ですよね。

昔の「ゆるい端」
思い出してみよう・・。

「居やった~がよぉ~(居ましたか?)」
村の客人が家に訪ねて来た。
「あ~い、寄らっしぇ~
(はい、どうぞ寄ってください)」
と父は言う・・。
訪ねてきた村人は「はぎのいば」に何の
ためらいもなく現れ
「ふ~ひでぇ~ゆぎ(雪)だあ~」
などと呟きながら体に積もった雪なぞを
手でサッサッっと払いのけている・・。
様子を察するに外は
たいそうな吹雪なのだろう・・。

父は「ゆるい端」で蓑作りの手も休めずに
「さっ、げすぶっつげでくんつぇ」
客人に勧めるのであった。
多分、その客の訪れを
父は知っていたのだろう・・・。
手も休めずに別段驚いた様子も
感じられず、そう言うのだった。

はて何の事でしょう??
この「げすをぶっつげる」とは・・・。
「尻をぶつける」と言うことであるが
何かに尻をぶつけたのでは
さぞや客人は痛い目に遭う事であろうに・。

そうなのです、村ではこの場合の
ぶつけるとは「座る」ということ
なのです・。

暫くすると客人は「ゆるい端」から
ほんの少し離れたところに
正座なぞしてジレイの言葉を
言いはじめます・。
「いや~はぁ~まぁ~かだで、
だってぇ~やっぴし、しなだには
しぇわになって・・」
などと
まるでお経か呪文かと思われる
言葉を延々と語り始めるのです・・。
父はその言葉が終わるか
終わらないかのスキを見て
「さ、ていら(平ら)に居てくんつぇ
(正座を崩して楽に居てください)」

言い、作成途中の蓑を奥に押しやり
「ゆるい端」に向き合うのが
いつもの慣例であった・・・。
そんな会話を私は「ゆるい端」で見ていた。

以上を訳すと
客人言うに「いや、お陰さまで、いつもいつも
あなたにはお世話になりっぱなしで・・」
ということなのであろう・・。
これは「こんにちは、よい天気ですね」とかの
後段に続く決まり文句の一つなのであろう・。

その後客人と父は「ゆるい」
「ズスッ~ズスッ~」とお茶飲みをしながら
話を始めるのであった。
そして暫くお茶のみをしてお湯が
切れてきたのだろう
私に「おう、この「てどり」に水入れて来てくろ」
などと頼まれるものでした・。

さてさて・・なんじゃ?
「はぎのいば」って・。
それに「てどり」って・・・
それは次回ですね。






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最終更新日  2006年02月16日 21時07分27秒
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