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ヒデタカ・ダ・タカサキの日記

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2009.05.09
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カテゴリ:雑学
 30代以上の方は、小学校6年生の国語の授業で「最後の授業」という小説を読まれた記憶を持っているかもしれません。
 しかし、この小説は1985年以降、国語の教科書から外されてしまい、今でも教科書に載ることはありません。
 今回は、なぜこの小説が教科書に載らなくなったのかについて書こうと思います。

 「最後の授業」は、ドイツのアルザス・ロレーヌ地方がフランスからドイツに割譲された時代の話です。
 この小説の中で、先生は遅刻した生徒に「ドイツ領になったので私の授業は今日でおしまい」と言います。
 そして、「フランス語を知っている限りはフランス魂は消えない」といい「フランス・バンザイ」と書いて授業を終えるのです。

 この小説では、ドイツ人は「フランスから領土を奪って、フランス語まで離せなくする悪役」と描かれています。
 まるで、アルザス・ロレーヌ地方がフランスのものだったかのような書き方です。

 ところが、この小説に書いてあることは現実と逆です。
 実際は、アルザス・ロレーヌ地方は元々ドイツの領土でした。
 しかし、太陽王ことルイ14世が、「ライン川を国境にする」という理屈でフランス領にしたのです。
 1870年に、プロイセンとフランスの間に普仏戦争が発生して、ドイツが勝利しました。
 そして、アルザス・ロレーヌ地方はドイツの領土になったのです。

 「最後の授業」は、1871年にフランスの作家ドーデによって書かれた小説でした。
 当時のフランスでは、「ドイツに領土を奪われるなんて悔しい」という感情があったので、彼はこれを小説にして書いたのです。

 文部科学省がこの小説を教科書から外した理由は、「内容が偏っているから」というものでした。
 小学生に、こんな自分本位の小説は読ませられないと判断したからです。





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最終更新日  2009.05.09 20:57:18



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