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テーマ:柔道最高!(430)
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息子ヒデキ(中1)は、今月末に右眼の角膜移植手術を受けることになりました。
生まれつき右眼球に腫瘍がついていたヒデキは、 今から7年前の5歳のとき、 腫瘍を削り、えぐれた部分を自分の結膜で覆う手術を受けていました。 その影響もあり、右眼の視力はほとんどありませんが、 ぼんやり光を感じながら、視力の良い左眼を中心に物を見てきました。
ところがそれから7年経過し、 眼球を覆っていた結膜の一部が薄くなってしまい、 今にも裂けてしまいそうな状態になっていることが判明。 私とヒデキは、 7年前に手術をして下さった都内の子ども専門の医療センターのA先生に相談に行ってみることに。
「そうですね。
確かに、薄くなって破れそうなところがありますね」
「裂け方によっては、眼の中身が出てきてしまう場合があります」
「裂けてしまうと、緊急に手術をしなければ、 完全に失明してしまう恐れがあります」
ヒデキは夏休みの間に、角膜移植の手術を受けることになりました。
「アメリカからの角膜を使うことになります」
「えっ?
アメリカ
ですか?」
「そうです。
日本のものを使おうとすると、
例えば
"明日手術になりますから、 今から入院してください"
というようなことになるわけです。
ですから、今はほとんどアメリカのものを使っています」
角膜移植についての知識がまったく無い私は、 アメリカ人の角膜? と、ちょっと驚いてしまいました。 そんな私のすぐ脇で、 なぜかにんまりするヒデキ。
すかさず私の耳元で、
「やった
オレの右眼、青くなれるの?
かっこ良くねぇ?」
(アホか...)
「あのさ、
残念ながら
アメリカ人の角膜をもらったからといって、
眼が青くなることもないし、
急に英語がペラペラになることもないぞ」
「へへっ、
なんだよ」
(どこまで本気で言ってるんだろ?笑)
更に、手術の予約や入院についての細かい打ち合わせの席で... 「息子さんは、
食べ物や薬品で合わないもの(アレルギー等) がありますか?」
「いえ、特にありま...」
と、そのとき横から割って入るヒデキ。
「あります
え~~っと、
トマトとブロッコリーが...」
「こらっ、
好き嫌い
を聞いてるんじゃないから」
まったくね。 ヒデキといると、どんな時も笑わせてもらえます。
手術は全身麻酔。 人工呼吸器をつけての手術になります。
入院は約一週間、退院後も2~3週間は部活動を休むよう にお医者様に告げられ、 焦る気持ちを隠せないヒデキ。
「そんなに休んでたら、
みんなにどんどん差をつけられてしまうよ。
なんでオレばっかり
こんな目にあわなきゃいけないんだよ」
涙もこぼれます。
「ヒデキ、
今は中1だから良かった、っていう考え方もあるよ。
これが、全国大会に出るかもしれない中2や中3の夏だったらどうだったと思う?
そのとき、自分がもしも大将になっていたら?
もっともっと悔しい思いをしていたかもよ。
今のうちに、しっかり治療しておくんだよ
っていうことかもしれないね。
それに、柔道ができない間は、 たとえば走りこみとか、基礎トレーニングとか、 ヒデキの弱いところを克服できるチャンス かもしれないじゃない?
ヒデキの悔しい気持ちはわかるけど、 ここで腐らないで しっかり乗り越えていこうね」
顧問の先生からも、 先輩や仲間からも、 たくさん励ましのことばをもらって、 ヒデキは頑張ろうとしています。
今は、 寝技の乱取りは危険なので止めています 練習中は、万一のときでも目の中身が出てこないよう、 右眼にはアイパッチ(目を覆うシール)を貼って、片目を隠してやっています。
7月10日(土)に、市大会の個人戦に出場するヒデキ。 中学生になって初めての試合です。 階級は81kg級ですが、まだ81.5kgあります。 減量もあと少し。
81kg級に出る中1はヒデキただ一人。 対戦相手はみんな中2と中3生です。 多分、ヒデキが勝ち進むことはできないと思いますが、 どうか思いっきり力が出せますように。 そして無事、試合が終わりますように。
【速報】
たった今、ヒデキから入った速報です。
今日、先輩たちが出場した
第20回 マルちゃん杯 関東少年柔道大会
にて、 K先輩率いるH中学男子チームが見事、ベスト8入賞 K先輩は優秀選手賞 女子チームは準優勝 揃って全国大会出場が決定しました
やったーーー おめでとうございます
興奮気味の声で電話をしてきてくれたヒデキ。 強い先輩たちを応援しながら、 ヒデキもいっぱい勇気をもらったことと思います。
本当によかったです
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