金のかからぬ女房です
夫が常々私に言うことは「○○ちゃんって ほんまに金かからへんな~!」けなされているのか誉められているのかいまいち分からないお言葉ではあります。確かに衝動買いはほとんどしないし専業主婦なので外に出ることもあまりないしおしゃれに興味もないのでお洋服もあまり買わない。素材が素材なので(笑)お化粧品にも必要以上にお金をかけない。何をどう塗ろうがちっともかわり映えしませんのでね。ええ、無駄と言うものです。本を買うときにも古本屋さんに直行。ストレスがたまったら車で森に出かける。古墳にもぐる。空を見てボーっとしている。それでもやはり夫に似合いそうな洋服や娘に似合う服を見たりすると日ごろの節約振りはどこへやらついつい買ってしまう(笑)のですよ・・・・。とほほ~。買った後で 妙に軽くなってしまったお財布を片手にちょっと反省もしたりしますがま、これはこれでええねん!と言って自分を納得させています。そういえば 忘れもしない結婚式の翌日のこと。実はひよは 27歳の誕生日の前日に結婚しましてですので結婚式の翌日が誕生日だったわけですね。夫からしてみれば今日から自分の妻となる女性に夫として 初めての誕生日プレゼントを贈るわけでかなり気合が入っていたそうなんです。考えてみましたらちょうど私たちの世代はバブル時代に学生時代をすごしているわけでして夫にしてみましたら「誕生日プレゼント・・・めっちゃお金のかかる代物」という方程式が成り立っていたそうで。「よっしゃぁ! かかってこんかぁい!」と思い思い切って「何でもほしいものを言っていいんだよ。」と言ったそうなんですね。で、私が目を輝かせて「これがほしい。」と指さしたものがひよこひつじさんや牛さんのぬいぐるみが並んでいる中に埋もれるようにして置いてあったひよこ。値段は360円。夫は「はぁ?」といいしばらく沈黙していました。実はその誕生日プレゼントを買ってもらったデパートは婚約中 夫と私の待ち合わせ場所であったわけですね。彼と私は1年に1度しか逢えなかったんです。遠距離恋愛でしたのでね。そのデパートの入り口に立ち1年ぶりに逢う彼を待つときの気持ち。髪はおかしくないかなとかお化粧はきちんとしているかなとか最初になんて言おうとかいろいろ考えていました。約束の時間の1時間前にはその場所に到着し緊張と嬉しさと照れくささといろんな感情を胸に彼の来るのをずっとずっと待っていました。待ちながら「もしこの恋がだめになったら ここでこうして待つこともなくなるんだな」と思ったこともあります。そんな時、デパートの一角でこのひよこを見つけたのです。黄色くて ほわほわしていてなんだかとても可愛かった。1年後、この場所でもう一度 このひよこを見ようと思った。見れたらいいなと思った。この恋、ずっとずっと続いてほしいと思いました。結婚したら彼にお願いしてこのひよこを買ってもらおうとも思っていました。今でも あのときのひよこが手元にあります。あの日のまま黄色くて ほわほわしています。そんな私の横で 夫は「ほんまに金かからん女房や。」と言っているわけですね(笑)。婚約中も「婚約指輪買わなあかんなぁ。」と言う夫に対し「それを買うお金で 新婚旅行に行けるじゃないですか!」と思わず説教をたれてしまったひよではあります。説教をたれる私の目の前で彼が「はい・・・。」と返事をしていたりして。か、かかあ天下ではございませぬぞ。念のため(笑)。ほんまですよ。