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非常に適当な本と映画のページ

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2005.10.10
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カテゴリ:洋画
ステルス2

 トリプルXXXなどを手がけたロブ・コーエンの近未来の米海軍航空部隊を描いたミリタリーアクション。


粗筋

 テロ根絶の為に、米海軍は戦闘機部隊を編成。新開発した戦闘機「タロン」3機を元に、3人のパイロット(ギャノン、ウェイド、パーセル)が訓練を受けていた。そんなところ、3人の上官カミングスが「新たなメンバーが加わる」と通告。誰だろうと3人が思っていたところ、「新しいメンバー」が人工頭脳を持つ無人戦闘機Extreme Deep Invader(EDI)であることをしる。
 パイロット3人は、無人戦闘機なんか当てにならない、と反発しつつも、上官の命令である以上、メンバーとして受け入れなければならなかった。
 そんなところ、飛行中にEDIは落雷を受け、人工頭脳が損傷してしまう。管理者の下を離れ、暴走するように。
 パイロット3人は何とかして暴走するEDIに帰還するよう、説得するのだが……。



感想

 航空アクション映画として有名なのはトム・クルーズの出世作「トップガン」。ただ、この作品では明らかに米空軍機(F-5)をソ連機(ミグ33)としていて、航空ファンには不満な部分が多かった。
 本作は完全オリジナルの架空航空機を登場させている。その点では、クリント・イーストウッド出演作「ファイヤーフォックス」(ミグ31)と共通しており、納得できる。
 ただ、「トップガン」や「ファイヤーフォックス」は冷戦時代に作成されたので、敵はソ連。スケールが大きなストーリーが可能だったが、本作が公開された2005年は、ソ連は崩壊し、その後釜のロシアは一応アメリカの友好国となっている。「敵」にすることはもうできない。ソ連に変わる強大な敵国はもうない。そんな訳で、本作では、「敵」が最初はテロ、そして最終的には米軍内部という非常にスケールの小さいものになってしまっている。
 ストーリーも分からない部分が多い。
 戦闘機部隊の指揮官カミングスは、元々EDI中心に開発を進めたがっていた。タロンは脇役に過ぎなかったのである。EDI開発に急ぐあまり、充分に試験しないままEDIを実戦配備。EDIの暴走を許してしまう。ここまでだけなら単なる野心家で、別に悪者でも何でもない。だが、EDI失敗の責任追及から逃れる為にタロンのパイロットを口封じとして始末しようとするなど、いつの間にか悪者にされていて、観ている側としては「?」と思ってしまった。当然、カミングスが報いを受けた時点で「めでたし、めでたし」になっている。
 なぜカミングスがここまで無人戦闘機EDIに力を入れていたのか、最後まで説明がなされなかった。友人戦闘機タロンで充分だっただろう。世界最大の軍事費を誇るアメリカとはいえ、戦闘機をいくつも開発できる状態ではないのだ。
 EDI の行動も、首を捻りたくなる部分が多い。暴走して(落雷を受けただけで電子回路がイカレるというのは兵器としてどうか)、勝手にミッションを遂行すると宣言。タロン編隊はEDIを阻止しようとする。その過程で、タロン3番機は撃墜され、タロン2番機のパイロットは北朝鮮に不時着してしまった。EDIは「明らかに敵だ!」と思いきや、タロン1番機のパイロットにちょっと説得されただけで直ぐ改心し(人間に説得されてしまう人工頭脳、てレベルが低いような……)、1番機パイロットと共に北朝鮮へ向かい、2番機パイロット(女性)の救出に向かう。都合が良過ぎる。
 タロンのパイロットは3人。白人男性1人、白人女性1人、黒人男性1人。「女性団体や黒人団体に配慮した配役です」というのが見え見えで、ちょっと引く。白人のパイロット二人は恋に陥り、それが1番機パイロットがEDIに乗って北朝鮮へ飛ぶ最大の動機となるのだが……。これはかなり引く。正直、この恋愛物語は必要ない。EDIが暴走したままミッションを遂行しようとし、タロン編隊がそれをどうにか食い止めようとする……、というストーリーに留めていた方が良かったと思うが。
 EDIの暴走、EDIの改心、EDIによる2番機パイロット救出、という継ぎはぎだらけのストーリーの上、最初のミッションはミャンマー、パイロット3人の休息場所はタイ、EDIの暴走の舞台はタジキスタン、EDI改心の舞台はアラスカ、EDIが最期を迎えるのは北朝鮮……、といった具合に、短期間の内に世界のあちこちに飛び回るので、訳が分からなくなってしまう。
 その意味では、「ソ連の最新鋭戦闘機を盗み出す」というストーリー(舞台は殆どソ連圏)の「ファイヤーフォックス」の方が単純な分、分かり易く、楽しめる(前半が退屈と批判する声もあるが)。
 本作でもう一つ不満だったのが、航空戦のシーン。編集が滅茶苦茶で、何を観ているのか全く分からない場面が多い。せっかくの特撮効果が活かされておらず、スピード感がまるで感じられなかった。この点も、1982年公開(本作の23年前)の「ファイヤーフォックス」に劣っている。
 最大の見所は、架空戦闘機タロンか。マッハ5以上の極超音速で飛行可能で、前傾可変翼を持つ。マクロス7のVF-19に似ていなくもない。こんな戦闘機が実際に作られれば……、と思った。後方を目視で確認するのを可能にするバブル・カノピーを採用していないのはちょっと問題だろうけど。
 EDIのデザインはまあまあといったところか。昔F-19ステルス戦闘機として販売されたプラモデルの戦闘機に似ていなくもない。
 結局冷戦が終了してしまった今となってはまともなミリタリーアクションを製作しようがない、という現実を露呈したような作品だった。
 最後に、パンフレットに不満が。中身を確認できないまま600円出して買ってみたところ、タロンやEDIの写真は殆どなく、「解説者」の論文ばかりで資料としてはあまり役に立たないものになっている。正直、買わなければよかった……。


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Last updated  2005.10.14 20:28:40
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