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非常に適当な本と映画のページ

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2007.12.12
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カテゴリ:洋画

 フランス映画。
 映画監督リュック・ベッソンを一気にメジャーに押し上げた大人気シリーズ第三弾(本作では、ベッソンは脚本のみで参加したらしい)。


粗筋

 フランスのマルセイユ市は、サンタの格好をした強盗団による犯行に怯えていた。
 刑事のエミリアンは捜査に当たっていたが、手がかりは全くなし。
 一方、エミリアンの友人で、タクシー運転手のダニエルは、恋人との関係が悪化していた。愛車(タクシーでもある)に情熱を注ぎ過ぎて、恋人を全くおろそかにしていたのだ。恋人は結局実家に帰ってしまう。
 そんなところ、スイスの雑誌が、中国系女性記者をマルセイユ警察に派遣。マルセイユ警察について記事したい、とのことだった。女性雑記者の美貌振りに、マルセイユ警察署長はすっかり舞い上がってしまう。
 エミリアンとダニエルは、久し振りに再会。二人は、怪しい人物を発見。追跡したところ、サンタ強盗団のアジトに行き着く。ダニエルは応援を呼ぼう、と提案するが、エミリアンは拒否して、単独で侵入。あっさりと捕まってしまった。
 サンタ強盗団のアジトに、リーダーが姿を現す。
 中国系女性雑誌記者だった。実は、彼女は雑誌記者ではなかった。警察署に潜入して情報を得る為、雑誌記者を騙っていたのだった……。


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感想

 TAXiシリーズの存在は知ってはいたが、観る機会に恵まれなかった。
 初めて観た感想は……。
「こんなもんだったの?」
 ……て感じ。
 フランス映画界(欧州映画界)は、何卒ハリウッドを馬鹿にしているが、本作を観る限りでは、「ハリウッドを馬鹿にできるのか?」と突っ込みたくなる。
 とにかく明確なストーリーが無い。監督が撮りたかったシーンを繋ぎ合わせて、作品らしきものに仕上げた、としか言いようがない。
 エミリアンとダニエルは、サンタ強盗団について話していたと思っていたら、いつの間にかサンタ強盗団のアジトを掴んでいた。過程が全然分からない。
 サンタ強盗団は隣国スイスへの逃亡を図るが、エミリアンとダニエルに追跡される。エミリアンとダニエルを追跡を必死に振り切るのかと思いきや、スキーでのろのろと雪山を進むだけ。最終的には、エミリアンからの情報を事前に受けていた警察特殊部隊が先回りしていて、サンタ強盗団はエミリアンとダニエルや警察特殊部隊を相手に無謀な死闘を繰り広げるのか、という期待に反して、あっさりと逮捕されてしまう。
 ちなみに、ダニエルによって救助された刑事のエミリアンが、スイスへの逃亡を図るサンタ強盗団を追跡したのは、強盗団のリーダー(偽女性雑誌記者)がエミリアンの携帯電話を「記念に」と奪ってしまったから。エミリアンは、偽女性雑誌記者が携帯電話に出てしまい、何も知らずに電話をかけた恋人が誤解を受けるのを避けたかったのだ。馬鹿馬鹿しい。
 個人的には、サンタ強盗団との死闘を期待していただけに、拍子抜け。
 本作は拍子抜けの連続だった。

 本作のオープニングは、007のパロディ。
 007もびっくりするような装備のタクシー(所有者は無論ダニエル)が登場する。
 シルベスター・スタローンがなぜかカメオ出演する。
 その後タイトル・シークエンスに移行する。これも007のパロディだった。
 非常に楽しめた。
 見方によっては、ここが最大の盛り上がり。
 後はテンションが下がる一方だった。
 ある意味、オープニングやタイトル・シークエンスが良過ぎた、と言える。
 期待が高止まりになってしまったのだから。
 入れない方がよかったのでは?
 というか、なぜフランスは007の自国版を作成しないのかね(フランスにも、イギリスと同様、諜報機関がある)。あれだけイギリスをライバル視しているのに。

 本作が結局何のジャンルを目指して製作されたのかが、とにかく分からない。
 アクション映画にしては、カーチェイスが殆ど無い。
 コメディ映画にしては、笑える場面が少ない。
 警察ドラマとしては、警察(主人公の刑事を含めて)が頼りなさ過ぎで、描き方も雑。
 おバカ映画にしては、ぶっ飛んでいるところが少なく、地味過ぎる。
 上の全てを目指した結果、中途半端になってしまったようである。

 カーアクションは邦画とは比べならないほど派手で、金がかかっていそうだった。
 が、あくまでも邦画と比較した場合。
 ハリウッド映画と比較すると、やはり数段落ちる。
 最大の見せ場にしようと思えばすることができた、タクシーと強盗団との最後の追跡も、あっさりと終わってしまうし。

 ユーモアのシーンは、最初はそれなりに面白いと思えるが、ワンパターン(主人公らの恋愛騒動、署長の馬鹿振り)なので、直ぐ飽きてしまう。
 フランスではこういうユーモアが受けるのか。

 警察ドラマにしては、警察機構がやけにチャチ。
 フランスの警察はこの程度なのか、と勘ぐってしまう。
 邦画どころか、テレビのサスペンスドラマの方が警察機構を正確に描いているような。

 本作では、ボンドカー並みに改造されたプジョーのタクシーが登場。
 とにかく凄い車。
 火を被っても何でもないように走り続けられる。
 ボタン一つでタイヤがキャタピラに変わり、雪山を苦もなく走行できる。
 別のボタンでプジョーの至る箇所から様々なコンソールが出て来て、ロケットモーターを作動させられる。時速300キロで高速道路を移動。
 料理の仕方によっては、この車を使ったカーチェイスシーンを迫力あるものにできたのに、なぜか制限速度以下ひたすら追跡するだけ。
 せっかくの装備がまるで活かされていなかった(なぜ一タクシー運転手が、愛車をここまで改造できるのか、なぜ改造しているのか、全く説明がなされていない)。

 おバカ映画にしては、ぶっ飛び度が少ない。
 ストーリーはマルセイユ市だけで展開するのだから。
 007のように世界中を飛び回る、ということは一切しない。
 ひたすらマルセーユ市内のあちこちを回るだけ。
 世界中は無理でも、せめてフランス各地を巡るようにしていればお気楽なおバカ映画に仕上がっていただろう。

 敵役も物足りない。
 証拠を一切残さず、マルセイユ警察を悩ませる凄腕のサンタ強盗団(フランスなのになぜかアメリカ風の、赤と白のサンタの格好をしていた)、ということだが、凄いところが全く無い。
 最終的な計画も、陳腐としか言いようが無いし。
 最後ではあっさりと逮捕されてしまう(銃で武装していたのに、ドンパチは無し)。
 リーダーを演じる女優バイ・リンも、土台が悪いのか、メーキャップのせいなのか、異常に見えた。
 作中では美人でセクシー、という設定だが、化粧(なぜか釣り目を強調)がひたすら濃い女としか映らなかった。バイ・リン演じる女性雑誌記者が実は強盗団のリーダー、というのは作中において最大のどんでん返しのつもりだったようだが、これは完全に読めた。したがって、「真相」を知らされても驚きは無い。
 ちなみに、バイ・リンはスターウォーズ新三部作に登場する予定だったが、公開前にプレイボーイ誌にヌードを披露。怒ったルーカス監督が登場シーンを全てカットしてしまったという。勿体無いことをしたものである。

 本作の収穫といえば、欧州では三菱ランサー・エボリューションや、スバル・インプレッサが、意外と高い評価を得ている、ということ。
 それと、これまで特に格好いい車なんか製造していない、と思ってばかりいたプジョーが、意外と格好いい車を作っていた、ということ。
 しかし、それだけの収穫に87分も費やしたくは無かった。

 フランス映画は、邦画より若干金をかけて製作されてはいるものの、ストーリーなどは邦画並みで、ハリウッド映画には遠く及ばない。


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Last updated  2007.12.12 19:10:29
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