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カテゴリ:偉大な教師達
私が小学校に上がると間もなく、大阪に住んでいた父方の祖母が長期入院をすることになったのです。
当時私の一家は奈良県に住んでいたのですか、看護をする人がいないので、母が毎日奈良から大阪まで通うこととなったのです。 母は毎日夜遅くに帰ってきて、朝に我々子供達を見送ったらすぐにバスと電車を乗り継いで大阪に向かう日が続きました。 私は男三人兄弟の末っ子なのですが、長男は当時中学生で野球部に入っており帰宅は夜になってからでした。 次男は当時小学3年生。我々が通っていた小学校は鼓笛クラブが県下1位の実力を持っており、3年生になると希望者はクラブに参加できました。毎日放課後に練習があったため、次男の帰宅も遅かったのです。 兄たちが帰るまで、私は家で一人で過ごすことを余儀なくされていました。 もう少し学年も上がれば、友達の家に遊びに行くこともできたと思いますが1年生ではそうもいきませんでした。 また結構1年生は平日でも授業が午前中のみで、給食を食べたら帰宅することが多かった記憶があります。 四十四歳になった今でも年に何回かあのときの夢をみて涙することさえあります。 今ではどうでもないことなのですが、当時の、あの年代の子供だった私には、生涯忘れることのない『寂しさ』の強烈な経験を脳裏に鮮明に焼き付けるには十分過ぎる経験であったのだと、今更ながら実感させられます。 あのだれもいない家で一人で過ごす時間は、当時の私にとって恐ろしく寂しいものでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.12.12 01:40:02
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