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テーマ:もう一つのお遍路日記(91)
カテゴリ:もう一つのお遍路日記
お遍路11日目。天気は晴れ。
27番神峯寺まで後10kmほどの道の駅田野に昼食を摂るために立ち寄った。折りしもこの日は土曜日。しかも昼前ときた。道の駅は結構な人で賑わっていた。 この道の駅と隣接している田野駅は室戸岬に最も近い奈半利の一個北の駅。この鉄道は土佐黒潮鉄道の、その名も「ごめん・なはり線」 なんともユーモラスな路線名だ。ごめんの方は、南国市の後免駅のことだ。 そしてこの道の駅のシンボルがこれ↓ぱくり ↑田野いしんくん。ここ田野は二十三士の墓というのがあってこの人達は明治維新に関係していたので田野と明治維新をかけたらしい。(二十三士のことはよく分からんし興味もないので各自でググってください) ともかくこのシンボルキャラクターはあの、やなせたかし氏がデザインしたもの。やなせ氏の生まれが香美市(南国市の北隣)のためということらしい。アンパンマンミュージアムもそこにあります。 ま、ともかく上の写真で田野いしんくんの後ろに白いイスとテーブルがある。それを見つけて空いている手前のテーブルのイスを一つ確保してザックを下ろした。見ると奥のテーブルにはでかいザックが置いてあり疲れた顔した若い遍路が座って休んでいる。 コイツが香川最初の寺、66番雲辺寺の前日まで度々会うことになる弟分1号だった。愛嬌のある顔をしていたのですぐに近寄って行き声を掛けた。 「こんちわ。野宿?」挨拶の直後に野宿?ってのも妙だが、それだけ大きいザックを持っており、何より疲れ切った顔をしていた。後に歩き遍路仲間で「あの疲れた顔した大学生」と表現されていたくらいだ。 出身は習志野(千葉)で現在東京の大学に通う1年生だそうだ。大学の夏休みに完全野宿で廻っているとのことだった。当然お金はほとんど持ってないらしい。 習志野代表学生野宿遍路↓ ↑60番横峯寺手前のコンビニで。(会った時点ではもっとぽっちゃりしていた)元気にしてるか? 夏バテを絵に描いたような個性的な顔を見ていると、何か食べさせたくなった。動物園で餌をやりたくなる心境ときっと同じだ。のでちょっと待ってな、と言って道の駅の売店に入って行きこいつを買ってきた。 室戸の水↓ぱくり 海洋深層水だそうだ。これを二本購入し一本あげた。ついでに昨日御厨人窟で買った、私の口には合わない海洋深層水の塩飴をザックから出して、美味しくないけど良かったら食べてと言って残り全部をあげた。 更に昨日非常食として購入しておいた菓子パン、金剛頂寺の宿坊でもらったウサギのパンなど食べられるもの全部をザックから引っ張り出してヤツにくれてやった。 あ、俺が食うもん無くなった。道の駅の売店にもう一度入って行って適当に惣菜とご飯を買って彼と同じテーブルに座り直して食べた。 話も休憩もそこそこに、元気でな、と言って出発。もう昼になるのにこれから遍路ころがしが残っているのだ。 そこから5kmほど、約1時間半海沿いの道を歩き宿泊地の浜吉屋さんに到着した。 浜吉屋↓ぱくり この日はここまで既に24kmも歩いていた。もちろん疲れている。普通ならほぼ一日の歩きは終わりとなるところだ。だが、時刻はまだ13時半頃。肝心の遍路ころがしが終わっちゃいないのだ。 玄関の良くわからない宿の建物に向ってこんにちわー、と大声を出しているとおばあちゃんが「はいはい」と言いながらゆっくり歩いて出てきた。 浜吉屋の名物女将↓ 推定80歳は過ぎているだろうこのおばあちゃんと、この後賭けをすることに・・・・・ 「ねはんの里」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.09.14 18:54:17
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