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照千一隅(保守の精神)

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「照千一隅(しょうせんいちぐう)」(一隅を守り、千里を照らす)は伝教大師・最澄の言葉。本を読み、考えたことをこのブログに書いて参ります。ご意見、ご感想など御座いましたら是非お寄せください。

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2009.09.17
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カテゴリ:政治
ジェームズ・シュレシンジャー前米国防相は,米紙ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューに応えて言った。

We use nuclear weapons every day, Mr. Schlesinger goes on to explain, "to deter our potential foes and provide reassurance to the allies to whom we offer protection."(The Wall Street Journal: July 13, 2009)

(我々は,「潜在的な敵を思い止まらせ,我々が保護する同盟諸国へ安心を与えるために」日々核兵器を用いている,とシュレシンジャー氏は説明を続ける)

He reminds me of the comment of Japanese political leader Ichiro Ozawa, who said in 2002 that it would be "easy" for Japan to make nuclear warheads and that it had enough plutonium to make several thousand weapons. "When one contemplates a number like that," Mr. Schlesinger says, "one sees that a substantial role in nonproliferation has been the U.S. nuclear umbrella. Without that, some and perhaps a fair number of our allies would feel the necessity of having their own nuclear capabilities."(ibid)

(核弾頭を製造するのは日本にとって「容易い」であろうし,数千発の兵器を製造するに足るプルトニウムがあると2002年に言った日本の政治指導者小沢一郎のコメントを彼は私に思い出させる。「そのような数だとすれば,核拡散防止での実質的役割が米国の核の傘だったということが分かる。それがなかったとしたら,幾つかの,そして恐らくかなりの数の我々の同盟国が独自の核能力を持つ必然性を感じるであろう」とシュレシンジャー氏は言うのである)

つまり,米国は「核の傘」を提供するから,日本は核開発しないで欲しいと言っているのである。

 公言している中身からすれば,オバマ氏とシュレシンジャー氏の思惑は相当異なるように思われるけれども,現状認識という次元においては,少なくとも「核拡散」を懸念するという問題意識は共有されているに違いない。

 その問題意識がオバマ氏のように「核廃絶」という将来展望となって表現されているのか,シュレシンガー氏のように「核の傘」の必要性という現実論となって表出されているのかの違いなのだと思われる。

 そこには理想と現実がある。様々な意見がない交ぜになって国家運営がなされているのが米国という国なのである。

 たとえ大統領の発言といえども,それだけが米国の意志だと考えるのは軽率であり,レトリックの裏に隠された「真意」を読み取らなければ,結果として振り回されるだけなのではないだろうか。(続)





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Last updated  2009.09.18 02:59:15
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