自分の国が買え
【オピニオン】日本はロシアの代わりに仏揚陸艦を購入せよ欧米諸国はロシアの対ウクライナ軍事行動をめぐり対応を誤ったが、プーチン大統領を懲らしめると同時に自国の防衛力を強化するために介入できる国がある。それは日本だ。日本政府はフランスがロシアへの売却に合意したミストラル級強襲揚陸艦を代わりに購入する方法を模索すべきである。そうすることで、フランス政府は恥ずかしい契約から解放され、日本の海上自衛隊の艦船をアップグレードするという安倍首相の計画の実現にも役立つだろう。ウクライナ情勢が緊迫する前のこと。ロシアがグルジアに侵攻した翌年の2009年、フランス政府は最大4隻のヘリコプター揚陸艦を15億ドル以上で売却するという契約をロシア政府と結んだ。今年、欧米諸国はロシアのクリミアとウクライナ東部への軍事侵攻を非難し、経済制裁を科してきたが、契約を維持しようとするフランス政府は苦しい立場に置かれてきた。フランスの状況は、プーチン大統領の侵略行為への対応をめぐる欧米諸国の混乱をおおむね象徴している。ようやく先週になって、欧米諸国はマレーシア航空機MH17便の撃墜事件への報復措置を発動、制裁を強化してプーチン大統領への不満を表明した。ウクライナ上空での残虐行為以来、ロシアの軍事侵攻の危険性は世界中が知るところとなった。それでも、欧州諸国の指導者たちは、自国の軍事力の弱さから身動きが取れないでいた。一方で米国のオバマ大統領も、プーチン大統領との衝突を避けるために可能なことはほぼすべて行ってきた。欧米諸国が行動しないこともあって、ロシアはその戦略目標を着実に達成していった。(以下略)---ウォールストリート・ジャーナル本紙もオピニオンなのか、日本版限定のオピニオンなのかは知りませんが、実にくだらない意見だと思わざるを得ません。私は、フランスがロシアに揚陸艦を売却することがそんなに問題だとは思いません。しかしそれが問題だから売却するな、他の国が肩代わりで購入せよというなら、まずはそういうあなたの国(ウォールストリート・ジャーナルは米国の新聞)に対して要求すべきでしょう。そうでなければ、揚陸艦の製造国であるフランス政府か。何で日本がロシアの代わりに揚陸艦を買わなくてはいけないのか、意味が全然分かりません。日本は、そんなものを買う必要はないし、買うべきでもない、と私は思います。もっとも、日本政府も自衛隊も、こんなものを購入する気は一切ないだろうけどね。私は、安倍政権を一切、かけらほども信用していないけど、さすがにこんなものに無駄金を投じる心配はしていません。(外国から買ってしまったら、自国の軍需産業に利益供与ができなくなるしね)それにしても、ウクライナにおけるマレーシア航空機の撃墜は言語道断であることは間違いないにしても、そこにロシアがどこまで関与していたかは、なんともいえません。ほぼ間違いないのは、ウクライナの親露派がブク地対空ミサイルを使って撃墜した、ということですが、ウクライナ国内の親露派をロシア政府がコントロールできているわけでもなさそうです。親露派=ロシアでは必ずしもありません。そして、問題のブク・ミサイルの出所もはっきりしません。欧米諸国は「ロシアが親露派に供与した」と断定しているようですが、そう断定できるだけの根拠があるかどうかは、いささか疑問です。ブク・ミサイルはロシア製ですが、ウクライナ政府軍もこれを保有しています。そして、ウクライナ政府軍からは、大量の軍人が親露派に寝返っています。つまり、親露派が保有するブク・ミサイルが、もともとウクライナ軍の所有であった可能性は、充分に考えられます。以前にも書いたとおり、ウクライナの政府側だってロクな代物ではないのです。