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阿部勇樹という存在

仕事が忙しく、ガーナ戦は生観戦どころか、録画を早回しで見ただけになってしまいました。やはり新しい代表メンバーの面々の国際経験の無さを露呈した試合でしたね。ガーナ選手と一対一ベースでほとんど勝てず、相手の長いリーチとスピードの変化に戸惑う場面がしばしばでした。４年間で追いつき、追い越すのは大変な作業ですが、若いメンバーですから、まだまだ伸びしろもあるはずです。がんばって欲しいですね。さて、昨日の浦和－千葉戦。不運な退場者（岡田さん、あれがレッドですか？）を出した千葉に対して、巧い試合運びで完勝を飾ったレッズはさすがでしたが、私が感心したのは阿部。一人減った前半はボランチから、リベロのポジションチェンジし、浦和の追加点を防ぎ、後半はボランチに戻って、攻撃に守備にと獅子奮迅の大活躍。運動量も衰えず、最後まで気迫のこもったプレーを続けました。試合終了直後、二枚目のイエローをもらったストヤノフへの判定に必死の形相で岡田主審に抗議する姿に、若くしてこのチームのキャプテンを任された彼の成長を見た気がします。４年後、ブルーのキャプテンマークを巻いているのは彼かも知れませんね。

追加召集

今野（FC東京）、青山(清水)、山口(G大阪)が追加召集です。本職が水本（千葉）だけだったCBを２枚と、ボランチの選出です。浦和のCBコンビが怪我で外れてしまったので、ユニットで選ぶことは断念したのでしょうか。コンビネーションが心配ですが、逆に言えば、ガーナ戦はどんなテストをやってもいい試合。４年後を目指す、今いろいろなトライをしなければいつトライをするのか？と考えると納得できますね。とにかく、前代表が、一つ一つ目前の試合の結果を追い求めて、長期的な視点に欠けるきらいがあったので、まずはオシム監督のお手並み拝借です。水曜日はなんとか生観戦したいものですが、どうなることやら。。。

ガーナ戦メンバー発表

ガーナ戦のメンバー発表になりましたね。　　　氏名　　　　　　　　　生年月日身長/体重所属 ■GK：　　川口能活　　　　　　　1975.08.15　　179/ 78　ジュビロ磐田　山岸範宏　 1978.05.17　 185/ 84　浦和レッズ西川周作 1986.06.18　 183/ 79　大分トリニータ■DF：三都主アレサンドロ 1977.07.20　 178/ 69　浦和レッズ　駒野友一 1981.07.25　 171/ 73　サンフレッチェ広島　水本裕貴 1985.09.12　 183/ 72　ジェフユナイテッド千葉 ■MF：　羽生直剛 1979.12.22　 167/ 63　ジェフユナイテッド千葉　遠藤保仁 1980.01.28　 178/ 75　ガンバ大阪　二川孝広 1980.06.27　 168/ 63　ガンバ大阪　中村憲剛 1980.10.31　 175/ 66　川崎フロンターレ　鈴木啓太 1981.07.08　 177/ 67　浦和レッズ　阿部勇樹 1981.09.06　 177/ 77　ジェフユナイテッド千葉　佐藤勇人 1982.03.12　 170/ 67　ジェフユナイテッド千葉　田中隼磨 1982.07.31　 174/ 64　横浜F・マリノス　山岸智 1983.05.03　 181/ 77　ジェフユナイテッド千葉　長谷部誠 1984.01.18　 177/ 65　浦和レッズ■FW：播戸竜二 1979.08.02　 171/ 65　ガンバ大阪　巻誠一郎 1980.08.07　 184/ 81　ジェフユナイテッド千葉我那覇和樹 1980.09.26　 182/ 77　川崎フロンターレ　佐藤寿人 1982.03.12　 170/ 67　サンフレッチェ広島千葉のDF水本裕貴、MF山岸智、川崎のMF中村憲剛、G大阪のFW播戸竜二が初招集されました。Jリーグで活躍した選手が代表に選ばれる。他の選手にも励みになると思います。困ったのは、闘莉王、坪井が怪我ではずれ、本職のCBが初召集の水本ただ一人と、層が薄いことでしょうか。基本的にはインド戦もこのメンバーだそうですが、CBの追加召集はあるのでしょうかね。

リーグ戦へ向けて

昨日は運動会だったため、少年サッカーはOFF。今日は朝から練習がありますが、１０月半ばから市の後期リーグ戦が始まるので、しっかり集中してやって欲しいですね。４年生が主力のチームで５年生のリーグ戦に参加しているので、なかなか結果を出すのが難しいのですが、とにかく自分たちの力を伸ばしていくことが大事。後期は前期リーグの結果で組み合わせが決まっているので、実力的に近いチームと対戦できるのは、子どもたちにとって良いこと。ブロック優勝目指して頑張ろう。

期待を込めて静観したい

J-NETの「日本代表監督板」に以下の書き込みをしました。反発も予想されますが、正にこれが僕の本音なんですよね。川淵さんも功労者、ジーコも功労者。その二人に対して厳しい事を言わざるを得ない今日の状況が「とっても不幸」だよね。オシム氏が日本代表の監督として、まだ何の実績も挙げていないこの時期ですから、いろんな疑問・批判が出るのはある程度自然なことではないでしょうか？ただ彼はプロの監督として、国家代表とクラブの両方を率いて、確かな実績を上げてきました。国際レベルでの経験、日本サッカーに対する理解度は、申し分ないと思います。ですから代表のサポーターとしては冷静に、もう少し時間をあげて、彼の代表強化を見守ればいいのではないか？と思います。一方、自国開催のワールドカップでまがりなりにもグループリーグを突破する功績を残したトルシエ監督を悪し様に罵り、トルシエジャパンの主力選手達が26-28歳という脂の乗り切った時期に迎えたドイツ大会で結果・内容とも非常に残念な結果しか残せなかった監督としてのジーコ氏を未だに支持する人たちがいるのも、非常に不思議ではありますが、事実です。私が思うに、彼らはトルシエ氏がワールドユース準優勝、シドニー五輪ベスト８、日韓ワールドカップベスト１６という日本サッカー界の歴史に残る成果を挙げたことを直視したくないのだと思います。彼がワールドクラスの名監督だとは思いませんが、少なくとも我々サポーターが望んだ結果は残してくれました。一方で彼は、一部の協会幹部やマスコミと対立しましたし、ファンが指示するスター選手を最終メンバーから落としました。未だにそれが気に入らないと思っているとしか考えられない人たちから批判を受けていますが、良識あるサポーターからは感謝されていると思います。当然ですね。ジーコ氏はJリーグ発足当時の日本サッカー界に多くの貢献をしてくれました。その事は誰も否定できないと思います。唯、監督経験の無い彼には、日本代表を率いてワールドカップを戦うというミッションは荷が重すぎたのではないでしょうか。プライドの高い彼が失敗を認めたくないという気持ちは理解できますが、結果が出てしまった以上、駄目だったことは駄目だといわざるを得ません。そのことは彼が日本サッカーに残した功績を消し去ってしまうものでは無いのです。少なくとも彼がその責任を認めればね。とても残念なことに、彼はワールドカップの不成績は日本人のフィジカルのせいだと言い、去っていきました。そして、「ベストを尽くした人間に謝罪を要求するのは、日本人だけだ」と、失意のサポーターが凍りつくような発言を繰り返しています。寂しいことです。しかしドイツワールドカップの結果について、責任の大部分は、独断で未経験者を代表の監督に据えた上、結果が出た後も、知らぬ存ぜぬを決め込んで、会長職に留まっている一人の老サッカー人に帰するものです。彼はJリーグ発展の功労者であり、彼の功績なくして、今日の日本サッカーの発展は無かったのに、どこでどう間違えたのか、「独裁者と呼ばれてもいい」と言い放って、会長職に留まるその行動は、かつて彼が痛烈に批判した「某大新聞社トップ」の姿に重なるものがあり、ただただ残念です。オシム氏率いる代表がどのようなサッカーをし、どのような結果を残すのか、私はそれを見守りたいと思います。監督にせよ、選手にせよ、好き嫌いで物事を語る人が多いのは残念です。強化と言うのは、綿密な計画と、中長期的な視点と、忍耐の上にもたらされるものです。監督としてのオシム氏が、日本代表を強くしてほしいと、サポーターとして切に願っています。

イビチャ・オシム　日本代表監督インタビュー

抜粋だけ載せます。指導者だけでなく、様々なサッカー関係者に読んでいただきたいインタビューです。＝JFA TECHNICAL NEWS VOL.15　イビチャ・オシム　日本代表監督インタビュー　「チャレンジすることなしに、前進はない」　聞き手：布啓一郎JFA技術委員会副委員長／ナショナルトレセンコーチ　インタビュー日時：２００６年８月２４日　＝『画一的な学習では、タレントを持ったコーチは生まれない　イミテーションではなく、オリジナリティが大事だ』布：テクニカルニュースでは、全国の指導者に対して指導の考え方などを発信しています。オシム：もしも皆さんがこの雑誌に示されているトレーニングなどを忠実に行ったら、コーチみんなが同じ戦術をやっているでしょう。コーチそれぞれがどう個性を出すかということで才能が大事です。（以下略）布：自分で創造できるか、クリエイトできるかということですね。オシム：日本の選手は言うことをよく聞くよい子ばっかりです。チャレンジすることを怖がる傾向があります。布：オシム監督の言われた通りで、われわれも土台の部分、いわゆるフィロソフィーをテクニカル・ニュースで発信していきたいと考えています。オシム：（前略）チャレンジがない状況で、つまり、困難を克服をすることがない状況では、選手もコーチも前進することはないでしょう。チャレンジのない場所はありません。人生そのものがチャレンジで、もしチャレンジする課題がないと感じたなら、自分で見つけ出さなければいけません。（中略）つまり、大事なことは他の人が何をやっているかをよく見ること。それとともに自分で考えること。将来的には他の国から日本ではどのような練習をしているのか見に来るようにならなければなりません。イミテーションではなくオリジナリティが大事なのです。布：われわれは日本サッカーを強くしていくために常に世界と比較しています。オシム監督が2006FIFAワールドカップを見て、世界のサッカーがどのように変化したと見られましたか？オシム：（前略）もちろんテクニックの面でも水準は上がっていますから、あらゆるところでレベルの高い方向に進んでいるといえます。スピードというのは、ただ速いだけではだめで、やはり一定の水準のテクニックを備えていて、同じくらい優れたテクニックを持っていたら、速い選手を使う。そういう意味のスピードです。（中略）相手のいいところを潰そうと、つまり試合のクオリティを上げるのではなく、相手の良いところを抑えてスコアの上では勝つということを狙う戦術を採用するチーム、ないしはコーチがいるわけです。そこにとどまっていると、戦術的には前進はありません。布：今言われた一定の技術水準や考えるスピードというものは１日や２日でできるものではなく、子どものころからの積み上げが大事だと思います。そういう中でオシム監督が考える、子どものうちに身につけておかなければいけないこととは、どのようなことだとお考えですか。オシム：(前略)サッカーは完全に自由ですが、何かをやっていいタイミング、やってはいけないタイミング、やっていいことといけないこと、といったことを自分で判断する能力を持たなければ、自由はコントロールを失って、アナーキー（無秩序な状態）になってしまいます。つまり学校のようにただ教えられたことを学ぶということではなく、矛盾する内容、教えられたことをさらに乗り越える力をそこから作り出さなければいけないということで、学校の教師よりサッカーのコーチの方が２倍難しい仕事であると言えます。『勝つことと育てることは、矛盾すると同時に矛盾しない　その矛盾の間にコーチは存在している』布：日本ではどうしてもある現象として、目先の勝負に勝ちたいとコーチが考えてしまうことがあります。オシム：世界中に共通する問題で、負けてもいいから選手を育てればいいこいうことを口ではいいますが、負けてばかりいるチームでは選手は育ちません。つまり勝つことで自信をつけるわけです。大事なことは、誰のためのサッカーなのか、誰のためのチームなのかということです。例えばU-15の全国大会で優勝したとします。それでコーチが自分のタイトルを取ったということで喜ぶだろうけれども、もっと大事なのはその年代を卒業したあと、選手がどうなるかということをコーチがどれだけ考えているかということです。（中略）日本は組織性が優れているといわれていますが、子どもの年代で集団的なプレーがぜんぜん教えられていない環境にあるのではないかと思います。もし技術的に劣っていても、集団でならば打開できる局面があるということをかんがえようとしない。（以下略）布：今、言われたコンビネーションというのは、個人の技術と個人の判断で、型にはめ込むということではないという解釈でよろしいでしょうか？オシム：(前略)監督として、あるいはコーチとしての結果を求めるのはプロであるべきで、子どものサッカーでその監督が挙げる勝ち星のために、子どもの自由を制限するというのは、逆立ちしていることになります。若い年代ではもっとゆったりと考え、いろいろなことにチャレンジする時間とチャンスをたくさんあたえるべきです。（以下略）布：大人はそこで我慢することがなかなか難しいのですが、何かアドバイスはありますか？オシム：コーチにとって大事なのは我慢することではないのです。我慢することではなくて、コーチ自身が勉強することなのです。(中略)世界のサッカーは常に進歩し続けているので、今日勝つ、あるいは負けたことを取り返すために、ただそれだけをやるのであれば、明日には他のチームはもっと強くなっているわけですから、それをよく考えて選手たちと接していくことが大事だと思います。＜完＞我々のようなグラスルーツの指導者にとっても、実に含蓄の多いインタビューでした。

またBLOGを始めよう

以前、別の場所でBLOGをやっていて、毎日結構なアクセス数をいただいていたんですが、仕事とサッカーの忙しさに、更新をサボっているうちにすっかりご無沙汰になってしまいました。ドイツのワールドカップも終わって、またサッカーについて書きたい意欲もわいてきたので、もう一度、これからは自分のペースでやって行こうと思います。最初はアクセスしてくださる方も少ないでしょうし、自分の覚え書きとして、そのうち少しは読んでもらえるような内容のものが積み重なればいいな、と思っています。それでは皆様、よろしくお願いします。