松坂がオールスター前の最後の登板。
ボストン・レッドソックスの松坂大輔は、デビルレイズ戦に先発。

松坂は8回4安打無失点、9奪三振、2四死球の好投で10勝目（5敗）を挙げた。
シーズン全１６２試合の８２試合目に１０勝、単純計算で２０勝が予想されるペース。
日本勢で米国1年目に2ケタ勝利を挙げたのは、野茂英雄、石井一久の両投手以来。
１０勝最速は石井の０２年が６月８日と最も早く、松坂はそれに次ぐ早さ。

この試合でWBC（国別対抗戦）の同僚だった岩村と初対戦。
４打数１安打３三振で、松坂に軍配が上がった。

岩村は松坂と４度対決。
第１打席は外角スライダーで見逃し三振。
第２打席はカウントを悪くした松坂が甘めの外角ストレートを流し打ちされ、左中間へ２塁打。
第３打席は外角スライダーで空振り三振。
第４打席は外角スライダーに手が出ず見逃し三振。

６月の防御率が１.５９と抜群の安定感を見せた松坂が、７月最初の登板でも素晴らしいピッチング。
かなり安定した投球が出来ていたようだ。

序盤は速球の球速が９０マイル（約１４５キロ）を割り、普段より球速がない分、
チェンジアップ、カーブ、スライダーといった多彩な球種で５回までに奪った７三振は全て決め球に変化球を投じた。
今日の松坂は、力で抑える（球速、球威）より制球力で抑えた感じ。

スライダーの制球力がかなり良くなった。ぬける球が減り、低めのコースに決まる為、当然曲がりも良いという相乗効果がある。
一番苦労していたであろうチェンジアップも、たまに投げていて良いコースに決まる事があった。

滑るボールに対して、結構対応してきたのでしょう。
投球の間に、松坂は首を手で触っていた。これは多分、首の汗を手につけて滑りを無くしているのだと思う。

松坂のコメント
「最初からあんまり良くないな、という自覚の中、試合に入っていったけど、悪いなりに抑えられた。
速球はブルペンから良くなかったし、試合の中でも前回に比べて勢いもなかった。
幸いスライダーが良くて、うまく組み立ててもらった。
ボール球でも振ってくれて、手元で変化しているんだと思った。数字に表すことはできないけど、自分の中での平均値は上がっている。
（１０勝到達に）そこに目標を置くことはないし、先発投手としては当然いかないといけない数字。強く意識する数字ではないが、早いうちに勝っておくに越したことはない。」