聖書を毎日、一日数章、一生学ぶプログラム

１コリント書15章より

まず、1分de聖書を読みましょう。（篠原利治）

おはようございます。今日はコリント人への手紙第一15章「労苦は無駄ではない」です。

堅く立って、動かされることなく、いつも主のわざに励みなさい。あなたがたは、自分たちの労苦が主にあって無駄ではないことを知っているのですから。：コリント人への手紙第一15章58節

◆要約

兄弟たち。私があなたがたに最も大切なこととして伝えたのは、キリストが聖書に書いてあるとおりに、私たちの罪のために死なれ、葬られ、三日目によみがえり、そして多くの人に現れたことです。それなのに、どうしてあなたがたの中に、死者の復活はないと言う人たちがいるのですか。キリストが復活されなかったら、私たちの宣教もあなたがたの信仰も空しく、私たちは偽証人とさえなります。もしこの地上のいのちにのみ望みを抱いているなら、私たちはすべての人の中で一番哀れな者です。しかし、キリストは眠った者の初穂として死者の中からよみがえられました。キリストにあってすべての人が生かされるのです。まず眠った者の初穂であるキリスト、次にキリストに属する者、それから終わりが来て、最後の敵である死も滅ぼされます。
死者はどのようにしてよみがえるのでしょうか。朽ちないからだ、御霊に属するからだによみがえらされるのです。終わりのラッパとともに、一瞬のうちに、私たちは変えられるのです。このとき、「死は勝利に呑み込まれた」というみことばが実現します。ですから堅く立って、いつも主のわざに励みなさい。あなたがたの労苦は、主にあって無駄ではないのですから。

設問：なぜ私たちの信仰は空しくなく、労苦は無駄ではないのか
20字：死に勝利し朽ちないからだによみがえるから（岡崎道成）

解説として

１コリント書15章は、「パウロが伝えた福音」のこと。

ついに、パウロの福音論が登場します。パウロ自身が受けたキリスト体験（使徒行伝9章）が、福音となりました。

この福音により、パウロも十二使徒と同じく、キリスト復活の証人となりました。

兄弟たちよ。わたしが以前あなたがたに伝えた福音、あなたがたが受けいれ、それによって立ってきたあの福音を、思い起してもらいたい。もしあなたがたが、いたずらに信じないで、わたしの宣べ伝えたとおりの言葉を固く守っておれば、この福音によって救われるのである。（１コリント書15:1〜2）

福音は、私たちが持っている「原罪」に関係しています。それはキリストが、私たちの罪の為に身代わりとなって十字架で死なれたことによって、私たち人間の「原罪」の問題が、解決に至るのです。

キリストは、ただ十字架で死んだだけではなくて、葬られた後に復活して、罪と死を打ち破って、永遠のいのちがある事を示されました。このキリストの御業こそ、私たちが信じるべき、福音そのものなのです。

わたしが最も大事なこととしてあなたがたに伝えたのは、わたし自身も受けたことであった。すなわちキリストが、聖書に書いてあるとおり、わたしたちの罪のために死んだこと、そして葬られたこと、聖書に書いてあるとおり、三日目によみがえったこと、ケパに現れ、次に、十二人に現れたことである。そののち、五百人以上の兄弟たちに、同時に現れた。その中にはすでに眠った者たちもいるが、大多数はいまなお生存している。そののち、ヤコブに現れ、次に、すべての使徒たちに現れ、そして最後に、いわば、月足らずに生れたようなわたしにも、現れたのである。（１コリント書15:3〜8）

パウロは、実際にキリストが復活なさった事により、この福音は単なる神話や伝説や幻ではなく、本当に歴史上に現れた出来事であり、万民が信じるべき「救いの根拠」そのものであると、真面目に語ります。

パウロは、このキリストの復活にこそ、「信仰の根拠と力」があると、大胆に語ります。

「死は勝利にのまれてしまった。死よ、おまえの勝利は、どこにあるのか。死よ、おまえのとげは、どこにあるのか」。死のとげは罪である。罪の力は律法である。しかし感謝すべきことには、神はわたしたちの主イエス・キリストによって、わたしたちに勝利を賜わったのである。だから、愛する兄弟たちよ。堅く立って動かされず、いつも全力を注いで主のわざに励みなさい。主にあっては、あなたがたの労苦がむだになることはないと、あなたがたは知っているからである。（１コリント書15:55〜58）

（篠原利治）